この記事では、「言及」と「追求」の違いを分かりやすく説明していきます。
「言及」とは?
そのことに関係するある事柄にまで話題が触れることです。
いいおよぶことという意味になります。
サッカーの試合であるチームが負けてしまったとします。
その後の記者会見では、試合のことについて話しをしていました。
そのときに、怪我から復帰したばかりの選手のことにも話が及びました。
試合には当然選手が出場をし、その選手の活躍ぶりによって、勝敗が決まります。
つまり、試合の話題と選手の話題はまったく関係がない事柄であるとはいえないのです。
最初は試合の話しをしていました。
そこから、選手の話しにも触れました。
これは、「選手について言及する」と表現できます。
関係する事柄にまで話題が触れているからです。
「言及」の使い方
あることと関係する話題にまで触れるという意味で使用をします。
まったく関係ない事柄に話が飛ぶという意味ではないので、関係ない事柄を話すという意味では使用しません。
「追求」とは?
「追及」には2つの意味があります。
一つは、他人の過失や悪い点などを追い詰めて責め立てることです。
どこまでも追い詰めて、責任や欠点などを問い詰めることを意味しています。
ある店で万引きがあったとします。
通報を受けた警察官が駆け付け、万引きしたであろう人に問い詰めました。
「なぜそんなことをしたのか」など、相手に問い詰めていったのです。
この行為が「追及」です。
もう一つの意味は、追いつくことです。
先に行っていたものにたどり着くことを意味しています。
たとえば、外出をする際にAさんは先に家を出て、その後にBさんが家を出たとします。
Aさんの方が道の先を歩いていて、その後をBさんが歩いています。
BさんがAさんのところにたどり着くことを追いつくといいます。
「追求」の使い方
過失や悪い点の原因や責任を問い詰めるという意味で使用されています。
悪い事柄について使う言葉です。
「言及」と「追求」の違い
「言及」はある事柄に話題が触れるという意味です。
悪い事柄に話題が触れることに使われ場合もある言葉なので、「追及」と意味が似ているように感じますが、同じ意味ではありません。
「言及」には、よい・悪いの意味は含まれておらず、話が及ぶことをいいます。
「追及」は責任や欠点などをどこまでも追い詰めることです。
悪い事柄について使われます。
「言及」の例文
・『会見での言及を避けた』
・『一連の出来事に言及した』
・『これまでの活動を言及した』
・『これからの日程にも言及する』
「追求」の例文
・『記者の追及をかわす』
・『問題点を追及する』
・『責任を追及する』
・『追及から逃れる』
まとめ
似たような事柄に使われる言葉なので、意味が似ているように感じますが、同じことではありません。
一方は言い及ぶことを意味し、もう一方は責任などを問い詰めることを意味しています。