この記事では、「託ける」の意味を分かりやすく説明していきます。
「託ける」とは?意味
「かこつける」とも「ことづける」とも読むことができます。
「かこつける」と読むと、直接関係ない事柄と結びつけて、都合のいい言い逃れをすることです。
「ことづける」と読むと、「かこつける」と読んだ場合と同じ意味の他、伝言や品物を人に頼んで伝えたり、渡したりしてもらうことという意味があります。
漢字では「言付ける」とも書きます。
「託ける」の概要
ここでは「かこつける」と読んだ場合の意味で解説をします。
来客があったときのことで考えてみます。
この家の旦那さんはお酒が好きです。
本当は昼間から飲みたいのですが、それは奥さんにとめられています。
あるとき、来客がありました。
この人もお酒が好きです。
来客があったときに、お酒をふるまう家は珍しくないでしょう。
そこで、まだ昼間でしたが、この家の旦那さんは来客を理由にお酒を飲むことにしました。
来客とお酒は本来関係がないものです。
来客は旦那さんと話したかっただけ、渡したいものがあっただけなどの理由で訪れているのであり、お酒を飲むことを目的にして来たのではありません。
来客とお酒は関係ないことですが、お酒を飲みたいために、都合よく来客とお酒を結び付けています。
これを「託ける」といいます。
今度は会いたい歌手に会おうとすることで考えてみます。
この人は音楽関係の仕事をしています。
ある歌手が好きで、会ってみたいずっと思っていました。
しかし、音楽関係の仕事をしていても、その歌手に会うことはありませんでした。
どうしても会いたかったため、あるとき、その歌手へのインタビューを企画しました。
これは仕事です。
歌手のことが好きというのはファンとしてであり、仕事とは関係ないことです。
しかし、仕事を都合よく使って歌手に会おうとしています。
これは「仕事に託けて会おうとする」ということができます。
「託ける」の言葉の使い方や使われ方
本来は関係ないことなのに、他の物事と結びつけて、都合のよい言い逃れにすることを指して使用します。
関係あるもの同士を結び付ける場合には使用しません。
「託ける」の類語や言いかえ
「言い逃れる」「他のもののせいにする」が似たような意味を持つ言葉です。
「言い逃れる」には、うまく話しをそらせたり、でまかせをいったりして、責任を逃れるという意味があります。
「他のもののせいにする」とは、たとえば、買い物に行ったら欲しいものがあり、本当は購入するつもりはなかったのだけれど、安いことを理由に買うなどです。
「この商品が安いからいけないのだ」と言うような場合をいいます。
購入してしまったのは「安い」ということのせいにしています。
まとめ
関係ないことと結びつけて、なにかと都合のよい解釈をしたくなることがあります。
また、自分が責められないように、他のものと結びつけて都合よくしたくなることもあります。
そんなことを指す言葉です。