「訝しい」と「怪しい」の違いとは?分かりやすく解釈

「訝しい」と「怪しい」の違い違い

世の中には様々な物事がありますが、中には何がどうなっているのかわからないようなモノもあります。

そういった「怪しい」ものを「訝しい」という人もいますが、「訝しい」「怪しい」の違いが説明できない人も少なくありません。

この記事では、「訝しい」「怪しい」の違いを分かりやすく説明していきます。

「訝しい」とは?

「訝しい」とは、不明な物事に対して疑問を抱き、気がかりに思い、それが何なのか知りたいと気になっている様です。

わからないものに対して抱く感情は様々ですが、それに対して興味がある場合に「訝しい」という表現を使います。

相手や対象を不審に思っている、疑っているという意味に思われがちですが、実際には興味から何なのかを見極めようとしているのが「訝しい」状態です。

そのため「訝しい」ものに対して不安や恐怖があるとは限りません。

よくわからず理解できないものに対して、それを理解したいと考えるのは珍しくありませんが、物事に対して理解できないから理解しようとすることを「訝しむ」と言います。


「怪しい」とは?

「怪しい」とは不明な物事に対して、不気味や不安に思ったり、恐怖を感じて対象を疑っている場合に使われます。

不思議な様子を指したり不審な物にも使うことも多いですが、多くの場合でネガティブな感情を抱いている場合に使われる言葉であり、ポジティブな感情を込めて使われる言葉ではありません。

これ以外の普段使われない意味もありますが、それも粗末で見苦しいという意味や、礼儀に外れている、いやしいなどの意味なので、言葉自体がネガティブな意味合いを持っています。

「怪しい」と思う場合には不安や不信といった感情を抱いているものですが、逆に言えばそう言ったネガティブな感情から起因して相手を疑うことが「怪しむ」状態だと言う事もできるでしょう。


「訝しい」と「怪しい」の違い

「訝しい」「怪しい」の違いは、どういった感情を持っているかが大きなポイントです。

「訝しい」という場合は興味をもって物事を見ているため、不安まじりになる事もありますが、ネガティブな感情よりはポジティブな感情で対象を探り、様子を見ています。

それに対して「怪しい」という場合、不安や不信感から対象を見ていたり、それによって不利益を被らないかを判断するために探りを入れるような、ネガティブな感情が根っこです。

よくわからないものに探りを入れるという点は同じでも、興味があるから知りたいと思ったなら「訝しい」、不安があるから知っておきたいという場合には「怪しい」という言葉が適切になります。

まとめ

「訝しい」場合でも「怪しい」場合でも、相手の様子をうかがう点では同じなので、結果としてとる行動も同じになりがちです。

興味ありきなら「訝しい」、不安ありきなら「怪しい」ですが、区別のポイントが感情にあるだけに、端から見てどちらか判断しにくいのも、混同される原因でしょう。

違い
意味解説辞典