この記事では、許嫁と婚約者の違いを分かりやすく説明していきます。
許嫁とは?
許嫁とは、本人の意志とは関係なく、幼少時に双方の親か親代わりの者が結婚の約束するという意味があります。
この許婚は、当て字であり、「言ひ名付く」(いひなづく)という連用形から名詞化したものです。
その昔、子孫が途絶えないようにするため、その子供が大人になって恋愛する前に親同士が息子と娘を結婚前提として付き合わせる時代がありました。
男性側が女性の名前を知ることでその女性は自分のものと考えていたため、名前を知られた女性はその男性と大人になれば結婚すると受け入れて付き合うわけです。
この風習は室町時代前からすでに始まっており、武家の間で行われており、男性支配の婚約が当たり前でした。
女性の気持ちなど関係なく、結婚相手と結婚させられてしまうことから、悲運な女性も多い時代でした。
婚約者とは?
婚約者とは、結婚の約束をした人のことを指す言葉です。
婚約は結婚するまで「この人と結婚する」という意味も込めて契約することです。
一昔前までは、金銭的な問題や準備に時間がかかる等の理由で結婚するまでの期間が長かったこともあり、それまで相手の気が変わらないように婚約して、法的につなぎとめておきます。
日本においての婚約は、男性と女性が将来は一緒になると約束して、契約する流れが一般的ですが、日本の民法では婚約の規定はありません。
そのため、日本では結婚指輪を渡す相手を婚約者と呼んだり、結納を済ませれば婚約が成立したという証明になるのが一般的です。
許嫁と婚約者の違い
許嫁と婚約者の違いを、分かりやすく解説します。
子供の頃に、一方的に男性側が女性と結婚する契約してしまうのが許嫁に対して、両方が合意のうえで結婚する意向を示してから結婚の契約するのが婚約という違いがあります。
許嫁の例文
・万葉集にも当時の許嫁について具体的に書かれている。
・現在は、当人ではない人が許嫁契約したものは法律的に認められていないため、有効ではない。
万葉集が書かれた時代には、すでに許嫁という風習があったことが書かれていますので、参考に読んでみるといいでしょう。
昭和の始め頃までは許嫁を利用する人もいましたが、現在では有効な手段ではありません。
婚約者の例文
・婚約者はプロポーズするときは婚約指輪を結婚する相手に贈って一生の愛を誓う。
・日本では実に45%もの人が婚約者との結婚が破談となっている。
婚約指輪を贈ることで相手と結婚するという気持ちを伝えるのが日本では一般的です。
10万円から20万円の比較的安価の結婚指輪が選ばれています。
いくら結婚指輪を贈ったとしても、結婚の話がなくなったことで婚約破棄された人が半数近くもいるのです。
そのため、いくら婚約したとしても、結婚するとは限らないという現実も知っておく必要があります。
まとめ
女性も本当に好きになった人と恋愛を経て結婚する時代。
一方的に結婚させる許嫁は現代においてはありえないものとなりました。
婚約者から愛のプロポーズを受け取り、心から結婚したいと思う人と婚約するスタイルが主流でもあり、お互いに幸せな未来を歩めるでしょう。