日本には、色々なタイプの池があります。
この記事では、「貯水池」と「調整池」の違いを分かりやすく説明していきます。
正しい認識をつけていきましょう。
「貯水池」とは?
貯水池(ちょすいち)とは、川やダムの水を貯めておく池のこと。
水を使いたいときに使えるように、人工的につくられた湖です。
貯水池はその目的によって、大きく3つに区分けされています。
ひとつは農業用の貯水池。
田畑で使うための水を、一時的にストックしておく池のことです。
農業用の貯水池は「ため池」と呼ばれています。
二つ目はダムや河川用の貯水池。
ダムや川の水量を調節するための池です。
三つ目は水力発電用の貯水池。
電気をつくるための池になります。
貯水池があることによって、雨の少ない季節でも安定して農作物をつくれます。
また景観が整えられたり、洪水の被害を防いだりする効果もあります。
「調整池」とは?
調整池(ちょうせいち)とは、山や川の水を貯めておく池のこと。
こちらも洪水の被害などを防ぐために、人工的につくられた湖です。
調整池は住宅地や団地など、家屋のそばに作られたものが多いです。
調整池の目的はゲリラ豪雨や台風がやって来たとき、付近に大きな被害が出ないようにすること。
調整池があることで、大量の水が外に流れずにすみます。
最近では科学技術の進歩によって「地下タイプの貯水池」も生まれ始めています。
大雨が降ったときに地下の調整池に水が貯まる仕組みになっているため、水害を最小限に食いとめられます。
すでに土地がない所にも掘れるメリットがあり、東京都内を中心に工事がすすんでいます。
「貯水池」と「調整池」の違い
どちらもいざ問われると、説明が難しいものです。
「貯水池」と「調整池」の違いを、分かりやすく解説します。
・調整するか、しないかの違い
「貯水池」と「調整池」は、どちらも水を貯めるための施設です。
いずれも甚大な水害を防ぐために、建築されているものです。
その違いは調整できるか、できないかの差です。
水量をコントロールして、自動制御している池は「調整池」。
細かい調整をおこなわずに、水を一時的に貯めこむ池は「貯水池」です。
最近は温暖化の影響によって、規模の大きな豪雨災害が数多くおこっています。
そのため各自治体では「貯水池」と「調整池」の開発に力をいれています。
大雨が降ったとき何トンもの水を貯められる人工池は、日本の安定した暮らしに無くてはならないものになっています。
まとめ
「貯水池」と「調整池」の違いを分かりやすくお伝えしました。
どちらも街のそばにある、身近な池です。
貯水池は農業用や水力発電用に、一時的に水を貯めておく施設です。
調整池はゲリラ豪雨から街を守るために作られた池です。
水量を自在に、コントロールできるものが調整池。
「貯めること」に重きを置かれたのが貯水池です。
「貯水池」と「調整池」はどちらも、水害から街や村を守る役割があります。