この記事では、「超える」と「以上」の違いを分かりやすく説明していきます。
「超える」とは?
一定の基準、数量、限度、数などが上回る、超過する、といった意味を持つ「超える」。
「超える」の場合、必ず与えられた数値を上回る必要があります。
そのため、例えば、「100センチを超える大物」という場合、100センチは含まれず、大物の大きさは100. 1以上となります。
また、「超える」の場合、明確な数などだけではなく、抽象的な対象物に対しても用いることができます。
例えば、想像や理解などに対しても、「想像を超える」などといったように使用することができ、この場合、今回起きたことについて、自分が思っていたよりも上回っているといった意味として使用します。
「超える」の使い方
様々なものに対し上回るといった意味で使うことができる「超える」。
例えば、「自分を超える」、「限界を超える」、「度を越える」、「基準を超える」、「理解を超える」、「程度を超える」、「予算を超える」など、抽象的なものから明確な数値を表すことができるものまで使用することができます。
「以上」とは?
定められた数値や程度、基準よりも上だという意味を持つ「以上」。
「以上」の場合は、その数値も含まれた値となります。
例えば、「100以上」の場合、100という数値は含まれます。
「以上」とは、基準となる数値を含み、それよりも上であることを意味するのです。
ちなみに、「以上」の反対語となる「以下」の場合も、基準となる数値を含み、その数値よりも下であることを意味します。
例えば、「1万円以上2万円以下」の場合、1万円も2万円も含まれるということになります。
「以上」の使い方
明確な数値をもとに使用されることが多い「以上」。
使い方としては、「10年以上」、「1時間以上」、「5人以上」、「37度以上」などとなります。
また、数値を含まず使用することもあり、「半数以上」、「標準以上」、「あれ以上」、「これ以上」などといった使い方もあります。
そのほか、「以上のことから」や「以上を踏まえて」などといった使い方も「以上」の一般的な使い方となります。
「超える」と「以上」の違い
その値を含むか、含まないか、といった大きな違いがある「超える」と「以上」。
そのため、間違って覚えてしまうことで、大きな失敗につながる可能性もあります。
「超える」は、必ずその数値を少しでも超える必要があるため、「10を超える」の10は含まれません。
一方、「以上」の場合は、数値も含む言葉となるため、「10以上」の10は含まれます。
このように、「越える」と「以上」には、明確な違いがあります。
「超える」の例文
・『今度の大会で、自分の限界を超えてみたいと思う。』
・『あのいたずらは、度を超えていて不愉快でしかない。』
・『彼の行動は、私の理解を超えるものばかりです。』
・『決して、予算を超えてはいけません。』
「以上」の例文
・『彼女との付き合いも3年以上となり、結婚を考えるようになりました。』
・『期待以上の成績を残すことができた。』
・『最低でも3つ以上は買ってきてください。』
・『39度以上の発熱があります。』
まとめ
「超える」と「以上」には、その数値を含む、含まない、といった明確な違いがあるため、その点を間違えることがないように注意し使い分けることが大切です。