「軒並み」と「街並み」の違いとは?分かりやすく解釈

「軒並み」と「街並み」の違い違い

この記事では、「軒並み」「街並み」の違いを分かりやすく説明していきます。

「軒並み」とは?

「軒並み(のきなみ)」とは、「建物を守る役割の軒を持つ家が並んで建っているさま」を意味しています。

「軒並み」には、「軒を並べている複数の家の一つ一つ」といった意味のニュアンスもあります。

慣用句として「軒並み」を使用する場合には、「どれもこれもすべて・どこもかしこも(どの場所でも)」「一定の地域や範囲に当てはまるものはすべて」の意味合いになります。


「軒並み」の使い方

「軒並み」は、「複数の家が(外壁を守る)軒を並べて建っている様子」を意味して使われます。

また「並立して建てられている一軒一軒の家」のニュアンスでも使用できます。

しかし、現代における「軒並み」のもっとも多い使い方は、「干ばつで軒並み作物がダメになりました」のように、「ある範囲の中にあるもののどれもこれも」といった慣用句の意味で使う使い方になります。


「街並み」とは?

「街並み(まちなみ)」とは、「ある程度の規模の街(町)に、複数の家が並んでいるさま」「街に建っている家々」を意味しています。

ただし「街並み」という場合には、「たくさんの建物が並び立つ(田舎・農村ではない)都会的な景観」といった意味のニュアンスもあります。

「街並み」の使い方

「街並み」は、「ある程度賑わっている街に、複数の家・建物が並んでいるさま」の意味で使われます。

しかし、「街並み」のもっともポピュラーな使い方は「街並みに大勢の人々が行き交っている」のように、「一定以上の数の建物が建ち並んでいる都会的な景色」の意味で使う使い方になります。

「軒並み」と「街並み」の違い

「軒並み」には「軒をつらねて複数の家々が並んで建っているさま・町内などの一軒一軒の家」の意味があります。

「街並み」にも町家が並び建つ様子の意味もありますが、どちらかというと「たくさんの家・建物がある街全体の景色」といったニュアンスが強いという違いがあります。

特に「都会的な街の景色」を指し示す場合には、「軒並み」の言葉は使われず、「街並み」が使われるといった違いを挙げられます。

「軒並み」の例文

・『強烈な台風が過ぎ去った後は、軒並み電柱が倒されていました。』
・『江戸時代以前からの歴史がある古い町なので、軒並みにもどことなく貫禄が感じられます。』
・『コロナ禍と緊急事態宣言によって、飲食店の売上は軒並み大幅に落ち込んでしまいました。』

「街並み」の例文

・『久しぶりに故郷の街並みを眺めて、ノスタルジーにひたっていました。』
・『この都会の街並みの中で、人々の悲喜交々(ひきこもごも)のドラマが展開されているのです。』
・『街の中心に立っている里山の頂上にまで登ると、街並みを一望することができました。』

まとめ

「軒並み」「街並み」の違いを詳しく説明しましたがどうでしたか? 「軒並み」「ある範囲にあるものすべて」の慣用句の意味があり、「街並み」には「ある程度の規模の町に建物が建ち並んでいる様子・景色」の意味があるという違いがあります。

「軒並み」「街並み」の違いを知りたい時には、この記事を参考にしてください。

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