「辟易する」とは?意味や使い方、例文など分かりやすく解釈

「辟易する」とは?意味と使い方

「辟易する」とはどんな様子を指しているのでしょうか。

今回は、「辟易する」の意味と類似表現について解説します。

「辟易する」とは?意味

「辟易する」とは、「迷惑をかけられてうんざりすること」を意味する言葉です。


「辟易する」の概要

「辟易する」「辟易」は元々「前進するときに困難を回避するために道を変えたり難所を回避したりする」という意味で使われていた言葉です。

「辟」には一方に偏る、「易」には変化するという意味があり「現状を維持することなく変化すること」から「困難や苦難を避けるために変わること」という意味になりました。

日本に「辟易」という表現が伝わると意味が変化します。

「逃げたりかわしたりすること」を指す表現でしたが逃げたりかわしたりしても状況が改善しないときに使われる機会が増え、用法の変化とともに言葉そのものの意味も「逃げたりかわしたりしても一向に変わらない様子に疲れを感じること」という意味に変化し現在に至るという経緯を持つ言葉です。

「辟易する」という言葉には「精神的に疲れる」というニュアンスが含まれています。

一向に改善しない状況や繰り返される失敗に直面したとき、人の心には大きなストレスが生まれます。

時間と労力を無駄にするのは最も大きなストレス源であり何度やっても改善の兆しが見えないようであれば徒労感ばかりが募ってしまいます。

無駄な努力をさせられているという諦めにも似た気持ちを意味するのが「辟易する」であり、一般的にはそのような状況に対する迷惑な気持ちとともにもういい加減にして欲しいといういらだちや呆れの混じった複雑な感情を意味する言葉として用いられます。

もう一つの用法では「しり込みする」という意味で使われます。

こちらは「相手の勢いや態度にのまれてしまい強く出られない様子」を意味する言葉で、本来の意味である「逃げる」「避ける」に近い意味合いです。


「辟易する」の言葉の使い方や使われ方

・『要領を得ない回答を繰り返されて辟易する』
・『何度注意しても改善する気がない態度に辟易する』
・『刈っても刈っても伸びてくる雑草に辟易する』
・『まったく片付かない部屋にもそこまで散らかした家族にも辟易する』

「辟易する」の類語や言いかえ

・ため息をつく
「重苦しい気持ちでいっぱいになっている様子」を意味する言葉です。

精神的な苦労が限界まで達するとため息が出ることがよくあります。

「辟易する」状況が極まってやり場のないストレスがいっぱいになると「ため息をつく」ことになります。

・嫌になる
「現状を気持ちよく受け入れることができず何もかも放り出して逃げたくなる気持ち」を意味する言葉です。

「辟易する」に比べるとより直接的な表現ですが表している内容は非常に近しい類似表現です。

「辟易する」がまだ何とかしようという前向きな気持がわずかに残っているのに対し、こちらははっきりとしたマイナスの感情を表しています。

まとめ

「辟易する」という言葉は日常でも使われる一般的な言葉です。

微妙なニュアンスを含む言葉なので誤解を招かないように正しい意味を理解して使いましょう。

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