「遠慮する」と「憚られる」の違いとは?分かりやすく解釈

「遠慮する」と「憚られる」の違い違い

この記事では、「遠慮する」「憚られる」の違いを分かりやすく説明していきます。

「遠慮する」とは?

「遠慮する」「えんりょする」と読み、意味は以下の通りです。

1つ目は「人に対して言動を慎み控えること」という意味で、積極的に行動したい気持ちを抑えることを言います。

2つ目は「辞退すること」という意味で、自分からある機会を遠ざけることを言います。

3つ目は「ある場所から退くこと」という意味で、今いる場所から引き下がることを言います。

4つ目は「江戸時代の刑罰の一つ」という意味で、自宅謹慎という軽い処罰のことを言います。

上記に共通するのは「言動を控える」という意味です。


「遠慮する」の使い方

「遠慮する」「人に対して言動を慎み控えること」「辞退すること」「ある場所から退くこと」「江戸時代の刑罰の一つ」などの意味で使われます。

動詞として「遠慮する・した」と使われたり、副詞として「遠慮して」と使われたりします。

基本的に、自分から相手の事情や心情を思いやって行動を慎む様子に使われる言葉です。


「憚られる」とは?

「憚られる」「はばかられる」と読み、意味は以下の通りです。

1つ目は「差し障りがあるのでためらう」という意味で、それをすることにより誰かが不利になるので気兼ねせざるを得ない様子を言います。

2つ目は「自分の立場を相手より下げて表現する」という意味で、相手に対して忠告や提言など、生意気な言動をする時の前置きを表します。

上記に共通するのは「思わずためらう」という意味です。

「憚られる」の使い方

「憚られる」「差し障りがあるのでためらう」「自分の立場を相手より下げて表現する」などの意味で使われます。

元は「憚る」という動詞で、「られる」は受け身形ではなく、「心理的作用により、無意識のうちにある動作をしてしまうこと」という意味の動詞です。

基本的に、人やものごとに差し障りがあるので、ある動作を思わずためらってしまう様子に使われる言葉です。

「遠慮する」と「憚られる」の違い

「遠慮する」「自分から相手の事情や心情を思いやって行動を慎む様子」という意味です。

「憚られる」「人やものごとに差し障りがあるので、ある動作を思わずためらってしまう様子」という意味です。

「遠慮する」の例文

・『どうぞ遠慮なく召し上がって下さい』

・『女性への遠慮があって年齢の話題はできない』

・『申し訳ありませんが、タバコはご遠慮願えますか』

・『彼は常に深謀遠慮するタイプなので決断に時間がかかる』

「憚られる」の例文

・『ここで彼女の過去について話すのは憚られる』

・『こんなことを言うのも憚られますが、あまり彼を信用しない方が良いのではないでしょうか』

・『勝手都合ばかり申して憚られるのですが、何卒御一考願えますでしょうか。』

・『声を出すこと自体が憚られる雰囲気の場所だった』

まとめ

今回は「遠慮する」「憚られる」について紹介しました。

「遠慮する」「思いやって慎む」「憚られる」「思わずためらう」と覚えておきましょう。

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