「配る」と「届ける」の違いは?分かりやすく解釈

「配る」と「届ける」の違いは?違い

この記事では、「配る」「届ける」の違いを分かりやすく説明していきます。

「 配る」とは?

「配る」【くばる】とは、必要に応じてものが行き渡るよう分け与えることです。

また、意識を行き渡らせること、ものを分けて置くことなどを表します。

「配」はものを並べる意味を持つ漢字です。

成り立ちを見てみると、「配」は酒器を並べることを表す会意文字になっています。

つまり「配」は、居合わせる人数にあわせてものを分け与える、ものを行き渡らせることを示す漢字になっているのです。

「配る」は、用意した品物を必要に応じて人に渡す、受け取ってもらうことを指します。

また、ある空間に人や設備などをところどころに置くことも「配る」といいます。

ものを渡すこと以外では「注意を配る」のように意識を広く行き渡らせることでも使われます。


「配る」の例文

・『園児にクッキーを1枚ずつ配る』
・『自転車に乗って町内に朝刊を配る』
・『困っているお客様がいないか目を配る』
・『作業がスムーズに進むよう各現場の人員を配る』


「届ける」とは?

「届ける」【とどける】とは、ものを相手に受け取ってもらうこと、ものを目的地まで持って行くことです。

また、ものを提出する、意見や要求などを申し出る、最後まで責任をもって何かをする、などの意味にも使われます。

漢字の「届」は、ものが至る、達することを表す会意文字から成り立っており、「届」を使った言葉は全般にものが先方に着くことを表しています。

「届ける」は、目的があってものを先方に渡すこと、送ることです。

なお「届く」の他動詞にあり、人の行動であることを指します。

「届ける」は郵便のように品物を送る行為を指すほか、書類や意見を機関などに提出する行為も表します。

また「見届ける」のように最後まで責任をもって行うことにも使われています。

「届ける」の例文

・『依頼先のお宅に荷物を届ける』
・『企業のお客様窓口に意見を届ける』
・『全員が退出したことを見届けてからドアを閉めた』

「配る」と「届ける」の違い

「配る」「届ける」の違いを、分かりやすく解説します。

「配る」は、ものが行き渡るよう分け与えることです。

「届ける」はものを先方に渡すこと、持って行くことです。

ものを渡す行為を指しているところは共通していますが、目的や手段が異なります。

「配る」は複数の対象者にものを分け与え行き渡らせることですが「届ける」は相手の人数に関係なくものを受け取ってもらうことを表しています。

また「配る」は品物を分け与えること以外に、意識など形を持たないものを行き渡らせることにも使えますが「届ける」はそのような用法ができません。

まとめ

「配る」「届ける」はものを渡す行為であるところが同じですが、それぞれの違う意味を持っています。

それほど難しい意味はないので、使い方を間違えることは少ないでしょう。

日常で使うことが多い言葉なので、意味や違いは再確認しておきたいものです。

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