この記事では、「野ざらし」と「雨ざらし」の違いを分かりやすく説明していきます。
「野ざらし」とは?
「野ざらし」には2つの意味があります。
1つめは、建物の外に置かれているある物が雨や風に直接あたることです。
要らないもの、使わないものが、こういった状態になっていることが珍しくありません。
たとえばプランターです。
一軒家に引越したら庭で植物を育てようと張り切っていたけれど、いざ育ててみるとうまくいかなかったり、世話が面倒だったりして、いつの間にか植物栽培をやめてしまうことがあります。
そうなると、プランターのことは見向きもされなくなり、放置されることになります。
そして、屋外で雨や風にあたるのです。
このような状態をこの言葉は意味しています。
プランターの場合は、安いものだと雨や風にあたり続けることで、劣化をしてきます。
しかし、この言葉には「劣化する」という意味は含まれていません。
もう一つの意味は、雨や風にあたって白くなった人間の骨です。
「野ざらし」の使い方
建物の外に置かれている物について使用をします。
外に置かれて、雨や風にあたることをいいます。
人が傘をささずに雨に打たれているなどの意味では使用しません。
雨や風にあたって白くなった人間の骨の意味では、日常的に使うことはほとんどありません。
「雨ざらし」とは?
物の上にシートなどをかぶせることをせず、雨に濡れるままにしていることです。
外に置かれた自転車のことで考えてみます。
屋根のある場所に駐輪している場合は、雨で濡れることは少ないのですが、屋根のない場所に置いていると雨の日には濡れてしまいます。
自転車が濡れるとサビなどの原因になるので、シートをかぶせることがあります。
しかし、必ずシートをしなければならないわけではなく、中にはそのままにする人もいます。
何かをかぶせないと、雨が降ったときには雨に打たれっぱなしになります。
この雨に打たれるままになっている状態を意味する言葉です。
自転車以外のものについてもいうことができます。
「雨ざらし」の使い方
物に何かをかぶせることをせず、雨に濡れたまま放置することという意味で使用をします。
物に対して使用する言葉で、人には使用しません。
「野ざらし」と「雨ざらし」の違い
前者の言葉は、雨と風にあたるままにしておくことです。
後者の言葉は、雨にあたるままにしておくことで、風にあたることは意味していません。
何にあたるままにするのか、という点に違いがあります。
「野ざらし」の例文
・『何十年も野ざらしにされ続けた』
・『木材が野ざらしになっている』
・『野ざらしにしていたため、さびてしまった』
「雨ざらし」の例文
・『雨ざらしにしないでください』
・『雨ざらしになったいた』
・『バケツが雨ざらしにされている』
まとめ
2つの言葉は外にある物に関係しています。
違いは何にあたるのかです。
一方は雨と風、もう一方は雨にあたったままになることを意味しています。