この記事では、「金魚のフン」の意味を分かりやすく説明していきます。
友達に聞きにくい語を、正しく学んでいきましょう。
「金魚のフン」とは?意味
「金魚のフン」とは誰かの後ろを、ゾロゾロと複数の人が付いていくこと。
威張っている人に弱い人たちが従っている様子をいいます。
ボスに逆らえない、気弱な子分たち。
絶対的な権力者と手下たちが「金魚のフン」です。
ちなみに「金魚のフン」は、もどかしい構図をなじる表現です。
そのため利害関係ばかり考えて、いつも一緒にいる人たち。
大人なのに始終ベタベタしている人たちをやじって「金魚のフン」といいます。
「フン」という言い回しから分かるように、悪い表現として使われています。
距離感が近すぎる関係、べったりの間柄が金魚のフンです。
「金魚のフン」の概要
「金魚のフン」とは、その名の通り「金魚のウンチ」から生まれた言葉です。
金魚を飼った経験がある人なら見たことはあると思いますが、本物の金魚のフンは「切れの悪い細長い形」をしています。
青みを帯びているので、まるで海藻をお尻からぶら下げているように見えます。
この長く伸びたフンは、金魚の体からいつまでも離れないことがあります。
まるで母と子のように見えることから、切っても切れない依存的な関係を「金魚のフン」と呼ぶようになりました。
リーダー格の人とその子分たち、いびつな上下関係が「金魚のフン」です。
「金魚のフン」の言葉の使い方や使われ方
「金魚のフン」はこのように使います。
・『また社長と部長が、仲良く出張?まるで金魚のフンだね』
・『こわもての幹部の周りには、金魚のフンのような秘書が脇を固めていた』
・『まるで金魚のフンみたいだと、彼は陰口を叩かれている』
金魚のフンは強い人の顔色を伺っている人、おべっかをつかう人に用います。
肩書きだけを見て態度を変えるような、せこい人柄をあらわします。
利害関係だけでくっ付いている浅い付き合いをあらわすので、良い意味はありません。
おもに悪口として、用いられています。
「金魚のフン」の類語や言いかえ
「金魚のフン」と似たような言葉に、次の言い回しもあります。
・コバンザメ
・腰巾着
・虎の威を借る狐
・人のふんどしで相撲を取る
コバンザメとは大きなサメに付く、世渡り上手な魚のこと。
大きな人に媚びる、小心者をあらわします。
そして腰巾着も同じように、権力者に逆らえない弱い人を指します。
「虎の威を借る狐」や「人のふんどしで相撲を取る」は、他人のブランドを借りて威張る様子をあらわしています。
いずれも見習いたくない、悪のお手本です。
まとめ
「金魚のフン」の意味と使い方をおさらいしました。
「金魚のフン」とは、ボスとお付きの人たちを表します。
幼稚園のボスママと子分のママ。
会社のお局さんと後輩たちなど、ドラマでよく目にする光景のひとつです。
品のよい言葉ではないので、使い方には気を付けておきましょう。