この記事では、三字熟語「長広舌」の意味を分かりやすく説明していきます。
「長広舌」とは?意味
「長広舌」の読みは、「ちょうこうぜつ」で、「長々と話し続けること」を意味する言葉です。
単に長々と話をすると言う意味以外に、自分の強い思いや、趣味などについて熱量を込めて話すというニュアンスを持った言葉です。
「長広舌」の概要
「長広舌」の言葉の由来は、仏教用語の「広長舌」であるとされています。
仏さまには、三十二の優れた特長が備わっており、これを仏の三十二相と称しています。
その一つに、説法をする際には、仏の舌は広くて長く、柔軟で、伸ばし広げると顔面を覆って、髪のきわにまで及ぶほどの舌であると言うのがあります。
仏さまはこの舌を見せて、「これほどの舌を持ちながらいい加減なことを言う者がいると思うか」と話されたとの逸話が残っています。
このように、仏さまが熱量を込めて説法をすることが「広長舌」であったのです。
それがいつしか「長広舌」と漢字の並びが変化し、合わせてその意味も、「長々と話し続けること」に転じたという説です。
なぜ「広」と「長」がひっくり返ったのかは、不詳です。
辞書を調べても、元々の語源であったとされる「広長舌」を語句の項目として取り上げているものはありません。
このように、由来となった言葉が現在では完全に使われなくなり、そこから転じた言葉のみが継承されている言葉はいくつもあり、この「長広舌」も、その一つと言えます。
「長広舌」の言葉の使い方や使われ方
「長広舌」の言葉は、以下の例文のように使われます。
・『彼は長広舌ですが、話の内容が興味深いことばかりで、いくら聞いていても飽きません』
・『あの政治家は長広舌の演説をしていますが、内容は大したことはありません』
・『熱量を込めて長広舌な話をしても、逆に言いたいポイントが伝わりにくくなるリスクがある』
・『高齢になると人は長広舌になると言われますが、個人差があり皆そうなるものもありません』
・『大臣として初入閣したあるの政治家は、地元に戻って2時間を超える長広舌をしたそうです』
・『ドライブ中、彼女は助手席でずっと趣味についての長広舌を振るっていました』
「長広舌」の類語や言いかえ
「長広舌」の類語としては、「雄弁」や「長話」や「長談議」や「能弁」や「流暢」や「口早」や「立て板に水」などが挙げられます。
また「長広舌」は名詞であり、これを含む慣用句の「長広舌を振るう」なら、「まくしたてる」や「啖呵を切る」や「熱弁を振るう」などと言い換えることが出来ます。
まとめ
「長広舌」の読みは「ちょうこうぜつ」で、「長々と話し続けること」を意味する言葉です。
この言葉には、「長々と話をする」と言う意味以外に、自分の強い思いや、趣味などについて「熱量を込めて話す」というニュアンスがあります。
元々は仏教用語の「広長舌」が由来だとされています。