同じような口調でも、内容が異なる言葉もあります。
この記事では、「間に合う」と「間に合わせる」の違いを分かりやすく説明していきます。
その場の雰囲気にあった、ベストな言い回しを選んでいきましょう。
「間に合う」とは?
間に合う(まにあう)とは、締め切りや予定の時間までに仕事が終わったこと。
そしてゴールにたどり着く見通しが、ついていることです。
「間に合う」の間は「時間」という意味があります。
時間に合うことから、遅れないという意味合いで用いられています。
バスの時刻に間に合う、飛行機の搭乗時間に間に合う、などとつかいます。
また「間に合う」は、足りている・満足しているというニュアンスでも用いられます。
勧誘の電話や訪問販売がきたとき「間に合っています」と応えるのは、もうすでに事が足りていて新しい商品を買わなくても充分に生活していけるという意味があります。
やんわり営業を断りたいときの、常套文句になっています。
「間に合わせる」とは?
間に合わせるとは、何とか穴埋めをして締め切りや期日までに仕事を終わらせること。
諦めずに、がむしゃらにやってみることです。
間に合わせるの「間」も時間から来ている言葉。
そのため間に合わせるで、時間に合わせる、合わせていくという内容になります。
これから訪れる物事に対して、確実にやりとげていくという、強い意思がまじった言い回しになります。
遅れては困るものに対して使うので、真剣なとき・まじめなときに用います。
「夏休みの宿題を間に合わせる」「月末までに、研究レポートを間に合わせる」などがその例です。
急ごしらえで、その場を乗り切りたいときにも使います。
「間に合う」と「間に合わせる」の違い
同じ「間に」という言葉がはいっていても、訳がまったく異なる言葉です。
「間に合う」と「間に合わせる」の違いを、分かりやすく解説します。
・強い意思があるか、ないかの違い 「間に合う」と「間に合わせる」はどちらも同じように見える言葉です。
けれども会話で使うと、微妙に伝わり方が変わってきます。
「間に合う」は計画的にプランを立てていて、確実にゴールできるときに使う言葉。
どこか晴れ晴れとした、すがすがしい余裕もかんじられます。
それに対して「間に合わせる」は、このままのスピードで進んでいたら、ゴールできないかもしれない時にもちいる言葉です。
「間に合わせる」には、必死に食らいついていくというニュアンスも含まれるので、どんな手を使ってでも物事を終わらせようという強い意思がかんじられる言葉。
ゆとりある「間に合う」と、ゆとりはないけど必死な「間に合わせる」。
中身はまったく変わってくるので、抑えておきましょう。
まとめ
「間に合う」と「間に合わせる」の違いをお伝えしました。
どちらも普段の会話で、よく登場するフレーズです。
間に合うは、事が足りていること。
余裕でゴールできることです。
一方で間に合わせるは、急ピッチで準備をおこなうこと。
無理やりゴールに進むことです。
言葉の違いを、正しく学んでいきましょう。