国際的なニュースを見ていると、似たような言葉が登場して、どういう意味なのかなと思うこともあります。
この記事では、「領海」と「排他的経済水域」の違いを分かりやすく説明していきます。
改めて用語の違いを、知っていきましょう。
「領海」とは?
領海とは、陸側の水域のこと。
その国の陸地から、およそ12海里までの海を「領海」とよんでいます。
ちなみに12海里は22キロくらい。
陸地から22キロまでの海が領海です。
ちなみに領海の「領」には、国家の主権がおよぶという意味があります。
国家の主権がおよぶというのは、その国が権利を主張していいということ。
領海は「沿岸国のもの」と決まっているので、勝手に他の国が領海にはいることはできません。
また無断で漁をおこなうことも、禁じられています。
他の国が干渉してはならないものとして、領海のほかに領土と領空があります。
領土は陸地のこと。
領空は空のことです。
国の近くで争いが起こらないように、国際的なルールで領海や領空はまもられています。
「排他的経済水域」とは?
排他的経済水域は陸地から、200海里までの海のこと。
およそ370キロにおよぶ、巨大な海域のことです。
排他的経済水域のことをEEZと呼ぶこともあります。
排他的経済水域の「排他的」というのは、わかりやすく言うと「他のものを寄せ付けない」ということ。
つまり他国を寄せつけないための「経済水域」ということです。
排他的経済水域では、沿岸国は海洋の調査をおこなったり人工島をつくったり、経済のために活動をおこなってもいいとしています。
排他的経済水域では許可をもらえば、他国の船が操業をおこなうことも認められています。
ただ一方的に操業をおこなうのは、排他的経済水域のルール違反にあたります。
そのため海上保安庁などが、違法する船がいないか、日夜取り締まりをおこなっています。
「領海」と「排他的経済水域」の違い
地理の勉強でも登場する「領海」と「排他的経済水域」。
「領海」と「排他的経済水域」の違いを、分かりやすく解説します。
・陸地からの距離が異なる
「領海」と「排他的経済水域」は区別がつきにくいのですが、順序立てて考えていくと、脳が混乱せずにすみます。
陸地に1番ちかいのが領海。
領海までの長さは12海里です。
その次にあるのが接続水域。
陸地から接続水域までは24海里あります。
そして次に出てくるのが排他的経済水域。
陸地からの長さは、200海里です。
つまり陸地から近い順に並べていくと、領海(12海里)、接続水域(24海里)、排他的経済水域(200海里)となります。
領海はその国のいわば、領土のようなもの。
排他的経済水域はその国が、経済的に活動をおこなえる海です。
まとめ
「領海」と「排他的経済水域」の違いを分かりやすくお伝えしました。
どちらも学校の地理の授業で覚える項目です。
領海とは陸地から、12海里までの海のこと。
排他的経済水域とは陸地から200海里の、経済活動を優先的におこなえる海です。