中学校の数学の授業に出てくるのが「合同」と「相似」です。
この記事では、「合同」と「相似」の違いを分かりやすく説明していきます。
苦手を今のうちに、つぶしておきましょう。
「合同」とは?
合同とは、2つの図形がぴったり重なり合うこと。
「合同の三角形があります」と書いてあったら、まったく同じ三角形が2つあることです。
合同と書くと頭が混乱してしまうのですが「ひとつの図形を丸ごとコピーしたもの」が合同です。
合同すなわち、コピーと覚えても間違いないです。
ただコピーしたかどうか、つまり合同かどうかは目で見ただけでは分かりません。
基準がないと「2つの図形は合同である」と言い切れないので、合同になるためには幾つかの条件が与えられています。
三角形の合同条件を考えると、まずひとつ目は「3組の辺の長さがそれぞれ等しい」。
ふたつ目は「2組の辺と、その間の角が等しい」。
そして最後が「1組の辺と、その両端の角が等しい」になります。
このどれかがクリアすれば、2つの三角形は晴れて「合同」といえます。
「相似」とは?
相似(そうじ)とは2つの図形同士が、それぞれ拡大または縮小している関係のこと。
「2つの三角形は相似です」というと、比率を変えた大と小の三角形があるということ。
どちらかの図形をハサミで切り取って、丸ごと拡大コピーもしくは縮小コピーしたものが「相似」になります。
また相似と断言するには、ある条件に当てはまることが必須。
見ただけで「形が似ていること」は相似とはいわないからです。
三角形の相似の条件には、次の3つがあります。
ひとつ目は「2組の角が等しい」こと。
ふたつ目は「2組の辺の比と、その間の角が等しい」こと。
最後は「3組の辺の比がすべて等しい」ことがあります。
この3つの条件がどれか当てはまれば「三角形は相似である」と言い切れます。
頭の中で想像すると混乱してしまうので、それぞれの条件がどういうシーンを表しているのか、具体的にイラストを描いて覚えると分かりやすいです。
「合同」と「相似」の違い
どちらも証明の問題で頻繁に出されるので、苦手意識をもちやすい項目です。
「合同」と「相似」の違いを、分かりやすく解説します。
・まったく同じ、比率が同じ
合同と相似は紛らわしいですが、1度しっかり頭に叩き込んでしまえば、それほど難しいものではありません。
合同とは「完全なコピーのこと」。
ハサミでどちらかの図形を切り取り、もうひとつの図形にかさね合わせたら、しっかり重なることです。
また相似は「拡大または縮小」された図形のこと。
同じ比率で大きく伸ばす、または小さくすることを指します。
3つの辺の比率が、すべて同じなのが相似です。
まとめ
「合同」と「相似」の違いを、くわしく解説しました。
合同は「≡」の記号であらわされるもの。
比べたい図形を、丸ごとコピーした図形のことです。
対して相似は「∽」の記号であらわされるもの。
比べたい図形を拡大または縮小した、比率が同じ図形のことです。
くわしく知ればとても簡単な単元なので、たのしく学習していきましょう。