「つっぺしときなさい」、「つっぺしといて」・・・北海道で広く使用されている言葉「つっぺ」とは? この記事では、「つっぺ」の意味を分かりやすく説明していきます。
「つっぺ」の意味とは?
つっぺとは、「栓」や「蓋」、「詰め物」、「つっかい棒」、「かんぬき」など、「塞ぐ物」全般を意味する北海道の方言です。
「つっぺ」の由来とは?
「つっぺ」の由来には2つ説があり、もともと関東の言葉で「突く」と、物を押さえつけたり、物を押し付けることを意味する古語の「へす」が合わさり、「つっぺ」となったとする説。
もうひとつは、医療用具として使われるガーゼの「ツッペルガーゼ」から「つっぺる」、「つっぺ」になったという説があります。
「つっぺ」の他の地域での意味
「つっぺ」は北海道の他に、秋田県でも同じ意味の方言として使われています。
また、意味こそ違いますが「つっぺ」が方言として使われている地域が他にもあります。
青森県では「つっぺ」は「背が低い」という意味で使われているようです。
西日本まで行くと、中国地方で「つっぺ」が使用されている地域があります。
山口県では、勝負事において「つっぺ」が使わています。
「引き分け」や「同じ」という意味を表します。
また、広島県では、ギャンブルなどの賭け事において「つっぺ」が使われています。
「損得なし」、「収支がプラスマイナスゼロ」という意味を指しますが、あくまでギャンブルにおける範囲のみで、商売や、その他の取引においては使用されていません。
「つっぺ」の関連語
北海道の方言には、「つっぺ」の他に、「つっぺかる」という方言もあります。
「つっぺかる」は、「つっぺをする」を意味し、標準語に直すと「栓をする」、「蓋をする」、「つっかい棒をかける」、「詰め物をする」という意味になります。
「つっぺ」が「塞ぐ物」を意味する名詞に対して、「つっぺかる」は「塞ぐ物を使用する」ことを意味する動詞となります。
「つっぺ」の使い方とは?
「つっぺ」は「塞ぐ物」や「詰め物」全般を指しており、広い意味で使うことができます。
主な例として、ビールの栓、瓶の栓、耳栓など。
最近では、鼻血や鼻水が出た時に使うティッシュの詰め物のことを言う時に「つっぺ」が多く使用されているようです。
「つっぺ」を使った例文
・「鼻血が出たら、つっぺ(ティッシュの詰め物)しときなさい」
・「花粉で鼻水がひどいから、つっぺ(ティッシュの詰め物)する」
・「飲んだ後はちゃんとつっぺ(フタ)しといてね」
・「出かけるときに、裏戸につっぺ(つっかい棒)しといて」
まとめ
「つっぺ」とは、「栓」や「フタ」など、「塞ぐ物」、「詰め物」全般を意味する北海道の方言です。
ビールの栓や、瓶の栓、つっかえ棒など広い意味で使われています。
最近では、鼻血や鼻水が出た時に使うティッシュの詰め物のことを言う時によく使用されているようです。