この記事では、「見切る」と「見限る」の違いを分かりやすく説明していきます。
「見切る」とは?
「見切る」には、大きく分けて4つの意味があります。
1つ目は、完全に見終わるという意味です。
2つ目は、人や物に対し見捨てる、見切りをつけるという意味です。
3つ目は、見切り品という言葉で用いられる、売れそうにもないものを安い価格で売ること。
4つ目は、よく見て判断する、状態を見極めるといった意味です。
今回の「見限る」と比較する際の「見切る」の意味は、2つ目の意味と4つ目の意味に注目し違いを判断することとなります。
「見切る」の使い方
「見切る」には、「人を見切る」、「友人を見切る」、などがあります。
「見限る」とは?
「見限る」には、見込みがないと考え見捨てるといった意味があります。
そのため、あまり良い意味での言葉ではありません。
見捨てるといったイメージが強く、「見限る」ことで、相手にせず、教えることも注意することもないといった状態を指します。
初めは、良い人材だと思っていた、自分にとってメリットが大きいと思っていた、大きく成長すると思っていた、人やものに対し、自分が思っていたとおりにならないと判断したとき人は「見限る」のです。
そのため、相手から「見限る」といった言葉を聞かされた方は大きなショックを受けることとなります。
「見限る」の使い方
「見限る原因」や「見限る理由」、「見限る決心」、「見限る気配」、「見限るべきもの」などを「見限る」何かに対し用いる用い方が多くなります。
そのほか、「会社を見限る」、「医者に見限られる」といった使い方もあります。
「見切る」と「見限る」の違い
見捨てるといった意味では同じような意味を持つ「見切る」と「見限る」ですが、その内容に少し違いがあります。
「見切る」の方は、今の状況を的確に判断し、そのうえで、「見切る」ことを選択することが最善の選択であるということを意味します。
その一方、「見限る」の場合は、相手に意欲などがなく、これ以上関わっても無駄であるといった意味が強く、「見限る」の場合、「見限る」方が悪いのではなく、見限られた方に原因があるものとなります。
「見切る」の例文
・『私は長年の友人を見切ることにしました。その理由は、私に対する裏切りです。』
・『人気がガタ落ちのこの商品は、もう、見切るしかありません。』
・『長編映画を2本も短時間で見切ることは、難しい。』
・『親が子供を見切ることなんて、本当にあるのだろうかと私は思います。』
「見限る」の例文
・『今後成長することを期待できない会社を私は見限る。』
・『彼には十分なほど、私が彼を見限る原因があります。』
・『練習をさぼってばかりの私のことを監督が見限る気配があります。』
・『夫は困っている人を見限るような人では決してありません。』
まとめ
以上が、「見切る」と「見限る」の違いです。
微妙なニュアンスの違いがあるため、適切な言葉の選び方が求められるものとなります。