「タメ口」
タメ口というのは相手を対等に扱った話し方を指しています。
現代では敬語ではない話し方、友達同士で話すようなしゃべり方をタメ口だと捉えている人が多いですが、本来は相手も平等に扱った表現で、親しい人同士の話し方だと考えられています。
「タメ口」の意味
このタメ口は仲間同士の言葉遣いだと捉えられていますが、実は定義がはっきりしていない単語でもあります。
敬語というのは丁寧な言葉というわけではなく、相手とそれなりに距離を保つための言葉だと考えられており、敬語以外の言葉ではそれなりに親しさを表現しなければいけません。
この親しさを表現できる言葉がタメ口なのではないかとも言われています。
ためというのは1960年代に不良少年と言われた人たちが使い始めた言葉です。
「タメ口」の言葉の使い方
タメ口という言葉は若者の間で使われることが多く、年配の人たちが使う表現ではありません。
10代から60代の人たちを対象とした調査によると、それぞれの世代でタメ口の定義が異なっており、仲間内での言葉遣いを指していると考える年代もあれば、年上が年下に対して使う普通の言葉だと考えている世代もあります。
このような認識の違いから、タメ口という言葉を使う上でも世代によって使い方が異なるといえます。
「タメ口」を使った例文・短文(解釈)
それならば実際にタメ口を使った文章にはどのようなものがあるのでしょうか。
ここではタメ口という言葉の例文をいくつか紹介します。
「タメ口」の例文1
「敬語なんて使わないで!タメ口でいいから!」
年下の人と喋っている時、相手は年上である自分に対し、敬語を使うことがありますよね。
しかし、自分が相手に対して親近感を覚えていたり、かなり長い間知り合っていてすでに良い友達である場合など、むしろ敬語を使われることによって違和感があるという人もいるのではないでしょうか。
そのような場合は相手に対し、敬語は使わなくていいからというために「タメ口でいいよ」ということもあるかもしれませんね。
確かに一般的には敬語とタメ口は対義語であるかのように捉えられていますので、このように使われることができるのです。
「タメ口」の例文2
「あの人は出会った時からタメ口を使ってくるから年上だと思っていたのに、実際は年下だった」
基本的に、年下に対してはタメ口だったとしても年上に対しては敬語を使う、と思っている人も多いのではないでしょうか。
確かに最初からいきなり敬語ではなくタメ口を使われたら、その人は自分よりも年上なのだと思うかもしれませんね。
しかし蓋を開けてみたら自分の方が年上だったということもあるかもしれません。
「タメ口」の例文3
「あの人は誰に対してもタメ口を使っているから、気にしない方がいいよ」
知らない人からいきなりタメ口で話しかけられると不愉快だと思う人は少なくないのではないでしょうか。
しかしその一方で、実際に誰に対してもタメ口を使うという人は存在するものです。
それはあくまでもその人の性格であり、別に自分が何かしでかした、などというわけではありません。
もしも誰に対してもタメ口を使う人がいたら、周りの人が気をつかってしまうかもしれませんね。
「タメ口」の例文4
「あの人の敬語はなんだかおかしいところがあって、たまにタメ口が混ざってるんだよね」
敬語には形式がありますが、人によっては敬語を使っているにもかかわらずその傾向が正しくないがゆえに、どうしてもタメ口が混ざってしまうという人がいます。
敬語には丁寧語、尊敬語、謙譲語の3種類がありますが、しっかりと使い分けなければいけません。
自分の立場や相手の立場によって使い分けなければいけない表現が多いため、うまく使えないとどうしてもタメ口が混ざってしまうということもあるのです。
失礼にならないためにも注意が必要です。