この記事では、「長丁場」と「長期戦」の違いを分かりやすく説明していきます。
「長丁場」とは?
「長丁場」とは、「ながちょうば」と読み、物事が長々と時間のかかる事を指します。
仕事が終わるまで長い時間がかかる事や、演劇や舞台などで幕開けから幕引きまで長い時間がかかる事などにも使用されます。
「長丁場」は江戸時代の東海道や中山道ななどの、街道沿いにあった駅のような意味があった街の事を宿場と呼び、当時の旅人は宿屋がある宿波を目標として旅をします。
しかしの目標の道のりは山道で険しく、そして距離も離れていました。
その宿場と宿場の間の距離が長い事を「長丁場」と呼んでおり、「丁場」とは距離のことを指しているのです。
始めは「長丁場」は距離が長い事を指していましたが、距離が長いという事は時間がかかるという事から、終わるまで時間のかかるような仕事や演劇などについて「長丁場」と使用されるようになったのです。
「長丁場」の使い方
「長丁場」は、最初の語源とされている次の目標に着くまでの非常に長い距離を表す際に使用されますが、その他の使い方のほうが現在は主流になっています。
例えば、終わるまで時間が非常に長くかかった仕事だったり、舞台や演劇が開演から終演まで非常に長い場合だったりする際に「長丁場」と使用されます。
「長期戦」とは?
「長期戦」とは、長期にわたる戦いや、物事の解決に時間がかかる事を指します。
「長期戦」は、物事を争っていたり、行っている行為を「戦っている」と比喩表現する際に使用されます。
物事が解決するまでに、それに立ち向かう期間について「戦」に例え、簡単には解決できそうもない長い時間が必要な物事に対して、まるで戦に挑むような様子から「長期戦」と言われます。
「長期戦」の使い方
「長期戦」はどちらかというと、長く時間のかかる物事に戦するかのごとく、挑んでいる際に使用される言葉です。
まるで立ち向かっているかのような場合や、実際に何かと戦っている際に使用されます。
例えば、「この戦争は長期戦」となれば、まさに戦争が長引くさまを表していますし、「この試合は長期戦になる」となれば、能力が互角で試合が長引くさまを表現しています。
「長丁場」と「長期戦」の違い
「長丁場」と「長期戦」の違いは、どちらともその長い時間がかかる事について表されている言葉です。
しかし「長丁場」は時間こそかかるものの、その事柄について比較的冷静な気持ちで臨んでいますが、「長期戦」は、その物事が切迫していたり、争っていたり、戦っているさまを表すという違いがあります。
まとめ
「長丁場」と「長期戦」はともに、長い時間がかかるという状況を表しています。
しかし「長期戦」は何かの物事と争ったり、戦っているさまを表現しているという事になります。