この記事では、「食べ物」と「食い物」の違いを分かりやすく説明していきます。
「食べ物」とは?
「食べ物」は生物が生きていくうえで必要な飲食物のことを食べ物と呼びます。
一般的には動物が経口摂取により口から摂取可能な飲食物を食べ物と呼びますが、歯が無い動物の場合、液状物質を食べ物とします。
例を挙げると、赤ちゃんが飲むミルクが経口摂取可能な液状食べ物です。
「食べ物」の使い方
経口摂取可能なものを「食べ物」と呼び、飲食可能なものを求める場合「食べ物をください」のように催促したりする場合、「食べ物」という言葉を使用します。
「食い物」とは?
「食い物」とは飲食物のことでありますが、こちらの場合むさぼり食うように食べる様を「食い物」と呼びます。
貪り食うとは、品性が無い状況を指し、「人の行為を食い物にする」と用いた場合、人の行為をむさぼり食うことを意味する言葉になるのです。
つまり、「食い物」は飲食物以外にも使用可能です。
「食い物」の使い方
飲食物そのものをいただく場合、「食い物をくれ」などというと半ば強引に飲食物をいただくという表現となり品性が無い状況下にある人物が飲食物を恵んでほしいという使い方になります。
ですが、人の厚意などを「食い物とする」とした場合、飲食物以外をむさぼり食う様を表す言葉に使用可能です。
「食べ物」と「食い物」の違い
「食べ物」と「食い物」の違いですが両者ともに飲食物を指していますが、「食い物」寄り品性がなく飲食物のことを意味する言葉です。
そして、「食い物」は人の厚意など食べ物以外をむさぼりり食う様に使用可能であるため、いかに品性がない物の言い方であるかを分けることが出来る言葉です。
「食べ物」の例文
・『何か食べ物はありませんか?』
この例文が意味するのは、飲食物を探している人物が食用可能なものを懇願している様子です。
丁寧に飲食物を懇願する場合、「食べ物」と呼ぶのが理性的であるが故育ちが良い人間の場合「食べ物」ということでそれなりに品性があることを公言しているのです。
・『悪いが、ここにはあなたが望む食べ物はないよ』
この例文は、対象者に対してほしい飲食物の提供が不可能であるという文章です。
「食べ物」は自らが望み、相手側がその問いに答える場合と飯屋などに立ち寄り飲食可能なものを探している場合にお店側から声を掛けられる場合があります。
これは後者でお店でメニューを見ていて迷っている人物に対してお店の主人がそう切り出したと解釈することも可能です。
「食い物」の例文
・『お前は人の厚意を食い物にする悪人だ。』
この例文が意味するのは、人の善意を貪り食うものであると対象者に対して述べています。
注目すべくは「人の厚意」にあり、「人の厚意」は飲食物ではありませんがむさぼり食うことが可能であるため人の厚意を「食う」とするのです。
・『何か、食うものはないのか?』
この例文は、対象者が食べるものを厚かましく催促をしている様で、品性がない人物がものを頼む様です。
「食う」は口をつけて食べる様という解釈もあり、箸などを使用せず口をつけて食べるものに対して「食う」と使用することは表現上どのように食べるかという表現に使用することが出来ます。
この場合は、箸を使用せず口をつけて食べるものを懇願しているとも取れます。
まとめ
「食べ物」は利己的に飲食可能なものを指しますが、「食い物」はより利己的ではなく品性すらない者の例えであさましく飲食物を懇願することです。
また、「食う」は飲食物以外をむさぼる様にも用いることが可能で人としての情や品性が欠落している物に対して用いることが出来るのです。