この記事では、「見極める」と「見定める」の違いを分かりやすく説明していきます。
「見極める」とは?
「見極める」は、(みきわ(める))と読みます。
まず「極める」の持つ意味ですが、「頂点を極める」「道を極める」などからわかるように、そこから先はもうないと言う、限界地点まで到達することです。
このとから、「見極める」はもうこれ以上は見られないほどじっくりと最後まで見ることを意味します。
「事の成り行きを見極める」「見極める」は、今後どんな展開になるか、しっかりと最後まで注意して観察する事です。
同じような意味を持つ言葉に、「見定める」「確認する」があります。
また「突き止める」も同義語ですが、「事の成り行きを突き止める」では、より積極的に介入している印象を受けます。
英語で表現するなら、“make sure”“see through「to ascertin”などを使います。
「見極める」の使い方
「見極める」は、簡単に言えば「じっくりと本質をつかむまでよく確かめる」です。
そのために、専門知識が必要とされるシーンで、よく使われます。
「よく確かめる」「よく確認する」よりも、「見極める」と表現する方が、専門知識や経験を駆使して、じっくりと確認しているニュアンスが伝わってきます。
「見定める」とは?
「見定める」は(みさだ(める))と読みます。
意味は「見極める」とほぼ同じです。
この言葉も、何かを確認する時に使います。
ただし、ちょっと固いイメージがする表現です。
「役に立つかどうか見定める」は、現代口語調にもう少し柔らかいイメージで表現すると「役に立つかどうかチェックする」となります。
「見定める」の同義語には、「見極める」「確認する」「見分ける」「見据える」などがあります。
英語であれば、“see”、“check”、“watch”、“ascertain”、“ascertain”、“find out”、“determine”などで表現できます。
「見定める」の使い方
「見定める」は、何かをよく見て確認することを表現する時に使います。
この言葉も「見極める」と同じように使えます。
しかしこちらの方は専門的なことよりも、一般的なことを確かめる時に使われがちです。
「見極める」と「見定める」の違い
「見極める」と「見定める」は、とてもよく似ているので、使い分けが難しい言葉です。
しかし「見極める」の方は、より厳しいチェックポイントが設けられています。
つまり「見極める」の方が、「見定める」より、より長い時間とより多くの専門知識が必要だと言うことです。
もちろん「見定める」も、いくつかのチェックポイントを基準として判断しますが、こちらはもう少し基準がゆるいのが一般的です。
そのために、「見定める」の方が「見極める」より、もっと広い意味で使える言葉です。
「見極める」の例文
・『君は物事の本質を見極めるのには、まだ若すぎる』
・『どこまでが嘘で、どこまでが本当かを見極めるのは難しい』
・『陶芸の道を見極めるために、3年間はあそこで修行するつもりです』
・『彼も今度の挑戦で、ついに頂点を極めたな』
「見定める」の例文
・『この中で、どの商品が一番良いか見定めてくれますか?』
・『最後の結末を見定めてから、評価したいと思います』
・『誰もいないか見定めてから、そっとその部屋に入って行きました』
・『本当に彼女かどうか見定めることはできたのですか?』
まとめ
「見極める」と「見定める」は、非常に似た意味を持ちます。
しかしより詳しく、真剣に確認する時には「見極める」を使用する方が、そのニュアンスがよく相手に伝わります。