この記事では、「責任を免れる」を分かりやすく説明していきます。
「責任を免れる」の意味
責任から逃れること、責任を負わなくもよいこと
「責任を免れる」の解説
「責任を免れる」とは、本来負うべき責任から逃げること、あるいは、負うべき責任を負わなくてもよくなることです。
「責任」は、行為によって起きた問題に対処する義務のことです。
また「免れる」【まぬかれる】には、好ましくない事象を避ける、関わらない、という意味があります。
つまり「責任を免れる」は課せられている責任を避ける、関わらない状況を表しています。
ちなみに「免れる」を「まぬがれる」と読む人も多くなっていますが「まぬかれる」が正しい読み方とされます。
これは「まぬかれる」の語源が、人の目をぬかる(人の目を油断させる)という状況にあるためです。
目を「ま」と読むことから「まぬかれる」という用語が生まれました。
ただし「まぬがれる」という読み方も許容されています。
「責任を免れる」の使われ方
「責任を免れる」という状況は、大きく分けて二通りがあります。
ひとつは、本来なら負うべき責任だが関わらなくてよい、と認められる状況です。
この場合は、責任を負わないことで損失を受ける者が出てしまっても、とがめられたり賠償を求められたりすることはありません。
【めんせき】とも呼ばれ、一例として保険会社が保険金の支払い義務を負わなくても良い特例に対し「免責事由」を定めるケースが挙げられます。
もうひとつの「責任を免れる」は、本来なら責任を負うべき責任を放棄したり、責任を人になすりつけたりする状況です。
自分の置かれている不都合な状況を回避したいという利己的な理由で責任を放棄する、ひどい場合はその責任を他人になすり付けて自分だけ助かろうとするケースを指します。
この場合は「責任逃れ」【せきにんのがれ】「責任転嫁」【せきにんてんか】などの類義語に言い換えることができます。
「責任を免れる」の例文
・『失敗を他人のせいにして、ひとり責任を逃れようとするなんてずるい』
・『企業側に問題がなかったとして賠償責任を免れる』
・『社員がこんな大きな事件を起こしては、社長が責任を免れることも難しいだろう』
・『あらかじめ取り決めをしておけば、トラブルがあっても責任を免れることができます』