この記事では、「植林」と「植樹」の違いを分かりやすく説明していきます。
「植林」とは?
木を植えることを意味する「植林」。
「植林」の場合は、単に木を植えるだけではなく、目的を持ち行うことを意味します。
伐採後の山に新しい木を植えることを意味し、「植林」することで新たに森林を作ることを目的としています。
このような「植林」後の森林は人工林とも呼ばれ、人間の手によって管理維持されることがほとんどです。
大きく木が成長するよう、適度な間伐や枝打ちなどを行い、環境保全を行いながら育った木は木材として伐採されます。
そして、また、その場所に「植林」する。
これが、「植林」の流れとなります。
そのため、「植林」を行う木は、木材として使用することができるものが多く、建材用としても人気の高いスギやヒノキなどが多く植えられ、その結果、現在では、それらの花粉の飛散によって花粉症に悩まされる日本人が増えています。
「植樹」とは?
木を植えることを意味する「植樹」。
「植樹」の場合は、記念行事として行われることが多くなります。
個人であったり、学校などの団体であったり、地域であったり、と様々です。
「記念樹」なども、「植樹」に分類され、子どもが生まれたことを記念に、結婚したことを記念に、といった記念として「植樹」を行った木のことを「植樹」と言います。
そのため、選ばれる木も観賞用が目的となる木や桜の木など様々です。
そのほか、「植樹」の場合、自分の庭に好みの木を植えることや果樹などを植える場合の意味もあります。
もちろん、このような自分のためだけの行う「植樹」ではなく、ボランティア活動の一環として「植樹」を行う場合もあります。
災害の被害が起きた場所にみんなで復興を祈り、また、環境を守るといった目的で行う「植樹」などもあります。
「植林」と「植樹」の違い
同じ木を植える行為であっても、その目的な内容に大きな違いがある「植林」と「植樹」。
「植林」の目的は、あくまでも、木材生産となり、伐採後の山に新たに必要な木を植え、生産するといったこととなります。
一方、「植樹」の場合は、団体や個人など行う規模は様々ですが、目的は、あくまでも「記念樹」です。
そのため、木材用の木を選ぶということはなく、主に鑑賞用の桜の木などが選ばれる、そんな行事のひとつとなります。
このように、「植林」はあくまでも、林業の一環となり仕事で行うことが多い。
「植樹」は、あくまでも、記念行事として行うことが多く、人々の楽しみとして行うことが多い、そんな違いが「植林」と「植樹」にはあります。
まとめ
同じ木を植える行為であっても、林業という仕事の一環なのか、それとも、記念行事の一環なのか、といったような違いがある、「植林」と「植樹」です。
そのため、同じ木を植える行為であっても、目的を確認し、その目的に応じた使い分けが必要となる、そんな言葉となります。