この記事では、「親のすねかじり」と「ニート」の違いを分かりやすく説明していきます。
「親のすねかじり」とは?
「親のすねかじり」とは、親からお金をもらって生活する人のことです。
そのような暮らしぶりをすることは「親のすねをかじる」と言います。
主に独立できない人、いつまでも親にお金をたかる人という意味で使われます。
「親のすねかじり」には「汗水たらして働く親の大切なすねをかじる怠惰な子ども」という意味があります。
すねと腕は、共に働く時に使われる重要な部位ということで、労働の象徴とされてきました。
「すねかじり」は、すね(労働)にすがりついて生きることです。
つまり「親のすねかじり」とは「苦労して働く親にたかってお金をもらい、自分は遊んで暮らす子ども」の例えになっているのです。
「親のすねかじり」には、学費や仕送りを親にもらっている学生もいれば、独立すべき年齢なのに働かず親のお金で生活する大人もいます。
また、社会人として自分の収入を得ているのに親に物を買ってもらったりお小遣いをもらったりしたがる人も「親のすねかじり」と呼ばれます。
「ニート」とは?
「ニート」とは、主に15歳から34歳くらいの年齢で、学生・社会人でもなく、家事も仕事もせず過ごしている独身者のことです。
「ニート」という用語は、日本では2000年代から普及し始めました。
語源は、イギリスの若者の失業問題に関連する用語“NEET”にあります。
これは「教育も就労訓練も受けていない者」という意味です。
日本では、メディアで「就労する気がなく親に養われて生きる若者が増加している」と紹介され、ニートという言葉が急激に普及していきました。
「ニート」は無職の独身者のうち、就労する意思がなく求職活動をしていない人を指します。
定義の上では、無職でも仕事を探す意欲のある人は「ニート」の対象に入りません。
「ニート」には「引きこもり」や親の収入で生きる独身者の「パラサイト・シングル」と重複するケースが多く、一般にはネガティブなイメージを伴う用語となっています。
ちなみに、就職をせず不労所得などで生活する人は「ネオニート」と呼ばれますが、フリーランスや個人事業主に近く「ニート」とは立場が異なっています。
「親のすねかじり」と「ニート」の違い
「親のすねかじり」と「ニート」の違いを、分かりやすく解説します。
「親のすねかじり」は、親にもらったお金で生活する人のことです。
「ニート」は15歳から34歳くらいの未婚者で仕事、家事をしていない人を指します。
両者の違いは「親のすねかじり」には学生、働いて収入を得ている人が含まれるのに対し、「ニート」は学生や働いている人が含まれないところです。
「親のすねかじり」は、いつまでも親に甘えてお金を出してもらっている人を指しますが「ニート」は働く意思がなく無職のため、やむを得ず親に養ってもらう形になります。
立場は違いますが、広義には「ニート」も親のすねをかじっている状態といえるでしょう。
まとめ
「親のすねかじり」と「ニート」は意味がよく似ているために混同されがちですが、定義や立場は少し異なります。
デリケートな意味を持つ用語なので、状況を見極めて適切な使い分けをしていきましょう。