怪談や肝試しでよく出てくる存在としては「お化け」や「幽霊」がいますが、これらは共通点もありながら違いもはっきりとしている存在なのです。
この記事では、「お化け」と「幽霊」の違いを分かりやすく説明していきます。
「お化け」とは?
「お化け」は本来の姿から大きく形を変化させた存在を示すものであり、よく怪異現象に対して使われます。
「お化け」は実際に変化する行為を指すことも多く、その変化する前の存在には色々な種類のものがあります。
例えば「幽霊」や「妖怪」が変化して何か元の存在よりも違ったものになる場合には、大まかな区分として「お化け」を使うこともあります。
その存在は霊魂のような形の無いものから、妖怪、あるいは霊力を持った動物など様々なものがあり、日本の古い童話や物語にも登場します。
「お化け」は本来の姿から大きく形状を変化させることから、何かの物体が非常に大きくなることを示す意味もあります。
「お化けかぼちゃ」、「お化けスイカ」など非常に大きく実った農作物を例える時にも使われます。
「幽霊」とは?
「幽霊」は未練や恨みつらみがある存在が無念にも死んでしまった際に、因縁深い場所や特定の人物に対して出現するものという意味があります。
前述の「お化け」は実在する存在にも使えるものでしたが、「幽霊」に関しては基本的に死んでいる存在なので使い分けをすることが可能です。
また「幽霊」は基本的に死んでしまった人間に対して使うものであり、普通は動物の「幽霊」という形では使いません。
しかしここ最近ではアニメや漫画などの擬人化ブームなどで動物の「幽霊」という描写も見られるようになってきました。
「幽霊」の姿は古典的な白装束をまとっていることが多く、足が透明だったり存在しないものとして描かれます。
西洋の幽霊は足があるなど文化的な差異があることが指摘されており、国ごとに童話や物語での役割や描写の形が違うことも多いのが特徴です。
「お化け」と「幽霊」の違い
「お化け」は幽霊や妖怪や霊的な動物などが本来の姿から変化することを示し、人を驚かせたり危機感を与えたりする存在です。
「幽霊」基本的に死んでしまった存在が姿を現すことを示し、特に因縁の深い場所や人の前に現れるのが特徴です。
「お化け」の例文
・『彼女とお化け幽霊は初めてだったのだが、何とか頼りになる姿を見せられた』
・『お化けのようなカボチャが収穫できたので、しばらくは美味しいカボチャ料理が堪能できそうだね』
「幽霊」の例文
・『目の前に現れた幽霊はまるで死んだ妹そっくりだった』
・『幽霊部員と名高い彼が久しぶりに部室に来たので驚いてしまった』
まとめ
日本の古典や物語にもよく出てくる「お化け」や「幽霊」ですが、「お化け」の方は良い意味でも悪い意味でも使われるのが特徴です。
「幽霊」に関しては基本的に恨みつらみを持った存在が出現するので、怖い存在としての意味が強く、呪いなどをもたらすことも多いのが特徴です。