この記事では、「新規」と「新奇」の違いを分かりやすく説明していきます。
「新規」とは?
辞書で調べると、「新規」とは、新しく事をすることや、そのさまを指す言葉と記述されています。
これは『伸びる分野に新規参入する』や『新規採用を開始した』のようにしばしば使用される言葉です。
また、飲食店などで、新しい客を指す言葉としても使われるとあります。
こちらは、『ご新規さん、3名様ご案内!』と入店時に店員が大声を上げているのを、誰しも聞かれた事がある使い方です。
さらに、「新規」には、文字通り新しい規則と言う意味があると記載されていますが、この意味での使い方は、余りなじみがないと言えるかも知れません。
「新奇」とは?
「新奇」と言う言葉は、あまり聞きなれない言葉ですが、読みは「しんき」です。
辞書を調べると、「新奇」とは、目新しくて珍しいことや、そのさまを指す言葉とあります。
『彼は少し変わった人で、また新奇な趣味を始めたようです』のように使います。
「奇」の文字は、「奇妙」「奇怪」を表現する漢字であり、まさに「新奇」は文字通り新しくて奇妙な事を指す言葉なのです。
「新規」と「新奇」の違い
「新規」とは、新しく事をすることや、そのさまを指す言葉で、「新奇」とは、目新しくて珍しいことや、そのさまを指す言葉です。
いずれも、新しいと言う点では同じですが、「新規」の方は、単に新しい意味に重みがあるだけで、特に「奇妙」と言ったニュアンスはありません。
それに対して「新奇」の方は、新しいと言う意味と同時に、それが少し「奇妙」だと言う事を表現する言葉である点に違いがあるのです。
ビジネスではしばしば「新規ビジネス」と言う言葉が出て来ます。
新たなビジネスと言った意味ですが、その「新規性」が突出して「新奇」に映る事も少なくありません。
ビジネスの種類によっては、「新規」なだけでなく、「新奇」な方が、話題をさらい成功すると言った事もあるでしょう。
また研究の分野では「新規性」が極めて高く、学術面で高く評価されるものにノーベル賞が与えられます。
それに対して、少し変わったテーマで「新奇性」があり、それを真面目に科学的に追求したものに与えられるイグ・ノーベル賞があります。
「新奇」は、「奇」が「奇妙」の意味を持つために、少しネガティブな言葉と捉えられるかもしれませんが、上記の例の様に、決してネガティブに捉えるのではなく、そこまでアイディアを広げた方が、「新規性」が格段に上がると考えた方が創造的と言えるでしょう。
さらに、歴史を振り返っても、地動説などは、「新規性」が高すぎ、迫害を受けるほど「新奇」に思えたのです。
「新奇」をネガティブに捉えない様にすべきと言える事例です。
まとめ
「新規」とは、新しく事をすることや、そのさまを指す言葉で、「新奇」とは、目新しくて珍しいことや、そのさまを指す言葉です。
いずれも、新しいと言う点では同じですが、「新規」の方は、単に新しい意味に重みがあるだけで、特に「奇妙」と言ったニュアンスはありません。
それに対して「新奇」の方は、新しいと言う意味と同時に、それが少し「奇妙」だと言う事を表現する言葉である点に違いがあるのです