この記事では、「レプリケーション」と「バックアップ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「レプリケーション」とは?
「レプリケーション」の場合、常にデータをコピーすることができる技術となります。
サーバーを同じネットワーク内や日本と他国といった離れた場所に設置し、その間で常にデータをコピーしながら作業を進めるものとなります。
この方法を利用することで、万が一の際でも、ダウンタイムなく復旧することができるといったメリットがあります。
また、バックアップが難しい大容量のデータでも「レプリケーション」なら、そのまま保存することができ安心です。
このようなメリットがある「レプリケーション」ですが、デメリットとも言える注意は必要です。
まず、「レプリケーション」の場合、常にデータが更新し続けられているため、誤って削除してしまったデータの復元やファイル、フォルダの復元を行うことはできません。
ウイルスに感染してしまった場合でも、感染前の状態に戻すこともできません。
このようなデメリットを考えると「レプリケーション」だけでは不十分な対策だということになってしまいます。
「バックアップ」とは?
「バックアップ」とは、現在のデータをコピーし保存しておくことを指します。
常にデータを更新し保存するのではなく、「バックアップ」の場合、「スケジュールバックアップ」を利用する場合が多く、月に何回、週に何回、毎週末など、必要に応じて設定し使用するものとなります。
そのため、トラブルが発生した場合は、「バックアップ」前の状態まで復元することが可能です。
もちろん、最後に「バックアップ」された以降のデータ復元はできません。
また、「バックアップ」の場合、システム停止や作業の手間などが必要となり、仕事の手を停めなければいけないといった無駄が生じてしまう点がデメリットとなります。
そのほか、万が一の際には復旧までに時間を要する場合が多く、半日や1日単位でシステムが停止してしまう可能性が高くなります。
「レプリケーション」と「バックアップ」の違い
パソコンを使用するにあたり必要なシステムともいえる「レプリケーション」と「バックアップ」。
「レプリケーション」の場合、復旧までの時間が非常に短いといった大きなメリットがある一方、データの復元が難しいといったデメリットがあります。
反対に「バックアップ」の場合は、「バックアップ」前のデータなら、すぐに復元が可能といったメリットがある一方、トラブルが発生した場合、なかなか復旧することができないといったデメリットがあります。
そのことから、「バックアップ」は基本中の基本システムとして考えられ、そのうえで、復旧を急がなければならない場合のみ「レプリケーション」を付加するといった考えで用いられる「レプリケーション」と「バックアップ」になります。
まとめ
一見、同じように見える「レプリケーション」と「バックアップ」には、真逆とも言えるメリットとデメリットがあるため、その点をよく理解し使用する必要があります。