「不穏な空気」
この「不穏な空気」(ふおんなくうき)は、それが「漂う」、または「感じる」と使うことの多い言葉です。
どちらにしてもいい意味で使われる言葉ではなく、突然そういったことになってしまう場合も多いです。
そこから打開する時には、それを「切り裂く」と表現するように、見えないながらも何かに覆われたかのような状態になってしまった時に使います。
「不穏な空気」の意味
不穏な空気とは、「これから悪いことが起こる(可能性が高い)と思われる状態」を指す言葉です。
これが「漂う」、「感じる」と使うことで、そのような状態になっていることが表現できます。
もしくは「一触即発の気配」がする場合や、「何か(主に悪いこと)が起こると分かっている前兆時」を指して使うこともあり、いずれの意味で使う場合にも、その後に何も起こらないに越したことはありません。
「不穏な空気」の言葉の使い方
不穏な空気は、本人の意思とは関係なく、突然漂うことも多いと言えるでしょう。
例を挙げると、仲の悪い二人が偶然鉢合わせてしまった時や、誰かの意見に対して極端に反対する人が現れた時などです。
また、いわゆる「空気が悪くなった」という状態を指して使っても構いませんが、その場合には多少大袈裟な表現になるので、それほどおすすめの使い方ではありません。
「不穏な空気」を使った例文・短文(解釈)
不穏な空気を使った例文や短文です。
基本的には何らかの悪い状況(になりつつある状態)を指して使うことになりますが、その解消の為に使っている例も挙げていきます。
「不穏な空気」の例文1
「全員が集まってから、何やら不穏な空気が漂っている」
その中に仲の悪い人間が何人か混じっていたり、全く意見が合わないなどの理由で、これから何か悪いことでも起きそうだと言っている例です。
そうと分かっているなら、今のうちに何とかすることができないか考えるのが一番です。
「不穏な空気」の例文2
「決算の発表があってから、部内に不穏な空気が漂い始めた」
その決算の内容が思ったよりよくなかった為に、これから責任の追求などが始まりそうだと使っている例です。
このような時には、誰かが口火を切って何やらと言い出すと、そこから始まってしまうことが多いと言えるでしょう。
そのまま特に何事も起こらず、序々にそのような空気が晴れるのを祈るしかなさそうです。
「不穏な空気」の例文3
「昨日からずっと漂っている不穏な空気を何とか切り裂けないものだろうか」
>昨日から引き続き、あまり空気がよくないという状況を何とかしたいと言っています。
このような使い方の場合には、そこまで申告なことになる前兆という訳ではなく、先のように”空気がよくない”程度に捉えていいでしょう。
「不穏な空気」は、上の例文のように「晴れる(晴らす)」、またはこの例文で使っている「切り裂く」ことで、解消する(した)と表現します。
「不穏な空気」の例文4
「最近の国会は、いつも不穏な空気の中で行われている」
国会では与野党間での議論が盛んに行われるものですが、それが白熱し過ぎて、この「不穏な空気」の中で行われていると表現される場合があります。
しかし、いわゆる「パフォーマンス」で大袈裟に発言しているようなことも多いので、実際には何事も起こらずに普通に進行することがほとんどです。
「不穏な空気」の英語と解釈
不穏な空気を英語で表現すると、“threatening”となります。
直訳で「悪いことが起こりそう」という意味になり、日本語の「不穏な空気」とほとんど同様に使うことができます。
そして、「(これから)天気が崩れそう」という意味もあるので、正に「空気(大気)が不穏な状態」を表せる言葉となっています。