この記事では、「気が滅入る」と「気が参る」の違いを分かりやすく説明していきます。
「気が滅入る」とは?
「気が滅入る」は「きがめいる」と読みます。
意味は「元気がなくなり、暗い気持ちになること」です。
嫌なことや心配事が生じて、気力が弱まりどんよりとした気分になってしまうことを言います。
「気」は「精神や感情の働き」という意味、「滅」は「ほろびる」友読み「存在していたものを絶やす」「なくなる」という意味、「入る」は「動詞の連用形に付き、動作や状態の程度を非常に強めたり、すっかりその状態になってしまったりすること」という意味、「気が滅入る」で、「それまでの精神や感情の働きが、すっかりなくなる状態」になります。
「滅入る」は他にも「滅る(める)」が変化した言葉という説や、「めり込む」が変化した言葉という説もあります。
「気が滅入る」の使い方
「気が滅入る」は「元気がなくなり、暗い気持ちになること」という意味で使われます。
動詞として「気が滅入る・滅入った」と使われたり、副詞として「気が滅入って」と使われたりします。
基本的に、嫌なことや気になることがあり、暗く憂鬱な気持ちになる状態に使われる言葉です。
「気が参る」とは?
「気が参る」は「きがまいる」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「気持ちで負ける」という意味で、相手に対して弱気になってしまう状態を言います。
2つ目は「困って悩む」という意味で、どうしようもできないことに対してうんざりする様子を言います。
上記に共通するのは「気が弱る」という意味です。
「参る」は「負ける」「降参する」「弱る」「困る」という意味、「気が参る」で「精神や感情の動きが弱ること」になります。
「気が参る」の使い方
「気が参る」は「気持ちで負ける」「困って悩む」という意味で使われます。
動詞として「気が参る・参った」と使われたり、副詞として「気が参った」と使われたりします。
基本的に、気持ちが負けて弱ることを表す言葉ですが、辞書に載っている表現ではなく一般的にはあまり使われません。
普段使う場合は「精神的に参る」にした方がより馴染みやすくなります。
「気が滅入る」と「気が参る」の違い
「気が滅入る」は「嫌なことや気になることがあり、暗く憂うつな気持ちになる状態」という意味です。
「気が参る」は「気持ちが負けて弱ること」という意味です。
「気が滅入る」の例文
・『長雨が続いて気が滅入る』
・『明日は試験なので気が滅入る』
・『毎日仕事が山積もりで気が滅入る』
・『実家に帰ると見合いを勧められて気が滅入る』
「気が参る」の例文
・『連日の猛暑で気が参る』
・『ライバルに自慢されて気が参る』
・『後輩の方が早く出世して気が参る』
・『彼氏から干渉され過ぎて気が参る』
まとめ
今回は「気が滅入る」と「気が参る」について紹介しました。
「気が滅入る」は「暗く憂うつな気持ちになること」、「気が参る」は「弱って困ること」と覚えておきましょう。