「腰が低い」
この「腰が低い」という言葉は、誰かがそうだと表す時に使います。
基本的にはいい意味で使われる言葉ですが、無理にそうしている(する必要がない)と咎められる場合にも用いられるので、常にその様子であればいいという訳でもありません。
物理的に「腰の位置が低い」という訳ではなく、比喩として使う言葉で、逆の「腰が高い」という表現はありません。
この言葉に限っては、「低い」という使い方限定です。
「腰が低い」の意味
腰が低いは、相手に「謙(へりくだ)っている様子」や「愛嬌を振りまいている様子」の表現の為にある言葉です。
相手より腰を低くして、下から見上げることから例えて、そのような様子に対して使われます。
基本的にはいい意味で使うと先に書いたように、誰に対してもそのような態度をとっていて悪いことはないと考えるかも知れませんが、あまり謙り過ぎると反って失礼になってしまったり、甘く見られる(その人だけでなく、同じ会社や団体などまで)こともあるので、それが過ぎてもいけません。
「腰が低い」の言葉の使い方
腰が低いは、人に対して使う言葉です。
自らがそれだと使うことはまずしないので、そういった人が身近に居たり、誰かがそうだと感じた時に使ってください。
具体的な使い方としては、「あの人は誰に対しても腰が低い」といった形になり、自分に対して使うのであれば、何かがうまくいった際などに「腰の低さが勝因だった」(謙ったのがよかった)という表現になるでしょう。
「腰が低い」を使った例文・短文(解釈)
腰が低いを使った例文や短文です。
前述のように、原則的に人に使う為になる言葉ですが、自分(たち)に使っている例も1つ挙げてみます。
「腰が低い」の例文1
「あそこまで腰が低い人もそうはいないだろう」
誰に対しても謙っていて、愛想のよい人だというのが分かる例文です。
そう人から言われて悪いことは何もありませんが、先にも書いたように、あまりそういった様子が過ぎると、今度は甘く見られてしまいます。
何かの目的があって、意識的にそうしているのならいいですが、常に「腰が低い」というのも少し考えものかも知れません。
「腰が低い」の例文2
「次の会合では、腰を低くしておくに限るだろう」
自分より目上の人や、立場が上の人が多数出席するような会合だと分かります。
この「腰を低くする」という表現は、自分やそうするべきだと思った人に使う形で、代表的な変化させた使い方です。
もちろん場合にもよりけりですが、若いうちは謙っておいて悪いことはないというシチュエーションも多いものです。
「腰が低い」の例文3
「思ったより腰が低い人だったが、出された提案の方はそうでもなかった」
その低い腰から出された本題の提案は、それなりに厳しいものだったと解釈できる例になります。
態度としては謙っているが、本題の方では妥協していないという姿勢は、ビジネスにおける交渉の際の基本と言えるかも知れません。
「腰が低い」の例文4
「腰が低いと評判の彼だが、女性の前ではいい気になる悪い癖がある」
普段は腰が低いように見えて、女性の前になると威張ったような態度になってしまうといった困った性格のようです。
実際にもそのような人を見掛けることもありますが、そんなことでは折角の腰の低さも無駄になってしまいます。
そのギャップが大きいほど、信用できない人だとも思われてしまうので、そのような悪い癖は早く直しましょう。
「腰が低い」の英語と解釈
「腰が低い」は、英語では“modest”を使うのがいいでしょう。
“he is a modest person”とすると、「彼は腰の低い人だ」となり、もっと簡単に使うなら“he is a modest”だけでも構いません。
“modest”には「慎み深い」という意味もあるので、「遠慮がちな人だ」とも訳せますが、これも「腰が低い」様子の1つなので、そう意味は変わる訳ではありません。