「奇異の目にさらされる」とは?意味や使い方を解説

意味と使い方

「奇異の目にさらされる」について

「奇異の目にさらされる」「きいのめにさらされる」と読みます。

これだけで周囲の状況が伝わるので使い易い言葉です。

「奇異の目にさらされる」の意味とは

「奇異の目にさらされる」の意味は、「明らかに普通と違うもの・人を見る様な、多くの視線を浴びる状態」です。

言葉が長いので意味もそれだけ長くなるのですが「奇異の目」「さらされる」に分けて考えるとスッキリします。

「奇異の目」「もの珍しいもの、不思議なものを見る目つき」「興味本位でみる目つき」という意味です。

人は普通とは違っている様子のものを見る時には、どうしてもジロジロとぶしつけに眺めてしまうものです。

「さらされる」は漢字にすると「晒される」となります。

これは「日光や雨風に当たりっ放しにしておくこと」から転じて「広く人目に振れる様な状態」という意味になります。

この2つの言葉が組み合さり上記の意味として使われる様になりました。

「奇異の目にさらされる」の言葉の使い方

「奇異の目にさらされる」の使い方には以下のポイントがあります。

動詞として使う

「奇異の目にさらされる」「副詞+動詞」で、そのものごとの状態を動詞として表す言葉です。

過去形は「さらされた」になり、未来形は「さらされるだろう」と、普通の動詞と同じ様に変化します。

時制に応じて使えるとても便利な言葉です。

良い意味では使われない

「奇異」には良い意味はありません。

普通の人ならばその様なことはしないだろうという「もの珍しい状態」で、悪目立ちをしていることを意味します。

褒める意味で使うと相手を怒らせてしまうので注意しましょう。

「奇異の目にさらされる」を使った例文

「奇異の目にさらされる」を使った例文と解釈を紹介します。

「奇異の目にさらされる」の例文1

「電車のホームに靴を片方落してしまい、駅員にサンダルを借りて出勤したら奇異の目にさらされることになった」

電車のホームに靴を落としてしまい、駅員がサンダルを貸してくれました。

ビジネススーツにサンダルで出社したら他の人達がもの珍しそうな顔をしていたことを表しています。

「奇異の目にさらされる」の例文2

「ショッピングセンターで遠くから友達が大声で私の名前を呼んだので、奇異の目にさらされた」

人が大勢いるところで大声で「〇〇!」と本名を呼ぶ声がすると、ついその先に人の視線が集まってしまうものです。

全く見知らぬ人達に「あれが〇〇か」と思われていることが伝わります。

「奇異の目にさらされる」の例文3

「一人だけ服装が違い、奇異の目にさらされた」

ドレスコードがある集まりで一人だけ違う服装をすると、周囲の視線を集めるものです。

特に追い出されはしませんが、皆が自分を気にして見ている状態を表しています。

「奇異の目にさらされる」の英語と解釈

「奇異の目にさらされる」という言葉に対応する定型の英語はなく、その時の状況で判断して英訳をします。

「奇異」は英語では“in a strange way”(奇妙な様子・変な様子)」です。

文章にすると“People looked at me in strange ways” (人々は私を好奇の目で見た)”となります。

「奇異の目にさらされる」の類語や類義表現

「奇異の目にさらされる」の類語には以下のものがあります。

「好奇の目にさらされる」

「こうきのめにさらされる」と読みます。

意味は「珍しいもの・未知のものに対して強い興味を持った視線を浴びること」です。

「奇異」「普通と様子が違うもの」という意味に対して、「好奇」「強い興味を持っている状態」です。

こちらの方は人々の注目を集めるということで、それほどまでに悪い意味ではありません。

「衆目にさらされる」

「しゅうもくにさらされる」と読みます。

「意味」「多くの人の視線を浴びる」ということです。

それだけ人々の注目を集める様なことをしているという点では「奇異の目にさらされる」と似ていますが、こちらは何か失敗をして大勢の前で恥ずかしい思いをするという意味で使います。

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