和雑貨や着物をあつかう店で見かけるのが「反物」と「着物」という言葉です。
この記事では、「反物」と「着物」の違いを分かりやすく説明していきます。
店員さんに今さら聞きづらい用語を、今のうちに理解しておきましょう。
「反物」とは?
反物(たんもの)とは、着物の布のこと。
まだ仕立てが始まっていない、巻かれた布地のことです。
多くの着物店ではまるで卒業証書の筒のように、まるい状態で保管されています。
着物につかわれる布は、とても高級で繊細。
下手に折りたたんでしまうとシワができてしまい使い物にならなくなってしまうので、このように巻いているのです。
ちなみに「反物」の「反(たん)」とは、長さの単位のこと。
着物の上にはおる「小袖(こそで)」が、およそ1反で仕立てることができることから、仕立て前の和生地を反物と呼ぶようになりました。
反物はそれぞれ素材や柄がちがっていて、それぞれ風合いも異なっています。
実際に着物に仕立ててもらう場合には、反物を購入し裏地の素材なども別途お買い物します。
着物といえばとても敷居が高いものと思われがちですが、最近では低料金のところも増えています。
気に入った反物で、マイ着物をつくるのもとてもお洒落です。
「着物」とは?
着物とはジャパニーズらしい、和の装いのこと。
日本に昔からある、とても趣き深いファッションのことです。
日本では七五三のお祝い、そして成人式や結婚式、冠婚葬祭の席などでのフォーマルなお召し物として親しまれています。
またひと口に着物といっても、そのタイプは色々あります。
お友達との気軽なお茶会におすすめの小紋、そして絞り。
カジュアルさもあるので、気取らずに身に付けられます。
少しきちんとした席には、訪問着や色留袖を。
さらに格式ある場には、打掛や本振袖などをえらびます。
ワンピースやスーツに比べて着付けが難しく感じる着物ですが、慣れてしまえば1人でも着付けがおこなえるようになります。
着物を着ると、見慣れた景色もうつくしく感じられるようになり、豊かな時間を過ごせるようになります。
四季折々の日本の風情とともに楽しめるのが、着物の魅力です。
「反物」と「着物」の違い
和装がはじめての方に向けて「反物」と「着物」の違いを、分かりやすく解説します。
小さな疑問を解決しておきましょう。
・仕立て前か、仕立て後か
反物は着物に仕立てる前の、布地のこと。
多くは柄が見やすく、シワになりにくいよう巻かれた状態で販売されています。
一方で着物は、職人さんが縫ったあとの「仕立て後の製品」のこと。
すぐにお茶会などに身につけていける、完成形のものです。
まとめ
「反物」と「着物」の違いをあらためてお伝えしました。
お友達に今さら聞きづらい、和の言葉です。
反物とは着物として仕立てる前の、和風の布生地のこと。
一方で着物は、すぐに身に付けられる既製品のことです。
似ていても中身はまったく異なるので、ポイントをおさえておくのがおすすめです。