この記事では、「無知」と「未知」の違いを分かりやすく説明していきます。
「無知」とは?
知識や知恵がないことです。
「無」は、ない、存在しないという意味を持つ漢字、「知」は、ちえ、物事を考える力という意味を持つ漢字です。
このことからも、「無知」とは知恵がないという意味であることがわかります。
知恵とは物事を処理していく能力のことです。
知識とは、ある事柄について知っている内容のことです。
キャンプのことで考えてみます。
キャンプをするときは、炊事に使用した水を土にそのまま流さない、炊事場はきれいに使用、直火をしないなどがマナーです。
こういったことは、何度もキャンプをしている人なら知っているでしょうが、キャンプ初心者は知らない人がいます。
キャンプマナーについて知識がないのです。
このことを「無知」といいます。
「無知」という言葉は、キャンプのマナー以外の事柄についてもいうことができます。
どのような事柄であれ、知識や知恵のないことをいいます。
「無知」の使い方
物事について知らない、物事を処理する能力がない、ということを指して使用します。
人間に対して使う言葉です。
「未知」とは?
まだ知らないこと、まだ知られていないことです。
ある事柄の内容や状態などを理解していない、物事の存在やや発生などが認識されていないといった意味になります。
「未」は、いまだという意味を持つ漢字です。
このことからも「未知」とは、いまだ知られていないことという意味であることがわかります。
宇宙についての研究が進められていますが、まだまだわかっていないことがたくさんあります。
宇宙は「未知」にあふれているということができるでしょう。
サッカーで、期待されている選手を新しくチームに向かたとします。
この選手は、まだどこのチームでも活躍したことがない新人なので、今後どのような活躍を見せてくれるかわかりません。
このことも「未知」と表現できます。
「未知」の使い方
まだ知らない、まだ知られていないという意味で使用をします。
この「知らない」とは、知識がないことではなく、物事の状態や内容などを理解していない、存在を認識していないという意味です。
「無知」と「未知」の違い
どちらの言葉にも「知」という漢字が使用されており、2つの言葉にはしる、ちえといった意味合いがあります。
しかし、同じ意味なのではありません。
前者は知識や知恵がないことを意味しています。
後者はいまだ知らない、いまだ知られていないという意味です。
「無知」の例文
・『無知なもので申し訳ありません』
・『無知をさらけだす』
・『無知が招いた失敗』
・『無知な役を演じる』
「未知」の例文
・『未知の世界』
・『未知の体験』
・『未知の領域』
・『未知にあふれている』
まとめ
「知」という漢字が使用されており、しる、ちえ、という意味合いを持つ2つの言葉ですが、一方は知識がないこと、も一方はまだ知られていないことを意味しており、それぞれ違った意味を持っています。