「己を知る」とは?意味や使い方を解説

意味と使い方

「己を知る」について

己を知るとは、おのれをしると読みます。

己とは、その人、自身、自分自身の事です。

二人称となると、目下の者に対して、相手をののしって言う言葉として、おまえ、きさまといった使い方をします。

一人称の場合には、わたくしと相手に対して卑下して用います。

「己を知る」の意味とは

己を知るとは、自分について深く知る、理解する事を示します。

自分の長所や短所、特技、苦手な事、好きな物、嫌いな物など、深く知る事によって、行動や決断、選択肢が定まってきます。

己を知らないと、周りの人の情報に惑わされて、好きでもない物を購入してしまったり、苦手な分野に手を出して苦労したりといった失敗を繰り返してしまいます。

己を知っている人というのは、自分に合った物をちゃんと知っているので、好きでもない物を周りの人が勧めるからといって無理して購入しません。

流行っているからといって、苦手な分野に無理して手を出して苦労したりもしません。

己を知る事は、このように自分の生き方を定める事につながるのです。

「己を知る」の言葉の使い方

己を知るという言葉の使い方としては、自分を深く知って充実した人生を送れるように、といった事から、自分の長所や弱点を深く理解すると同時に相手の長所と弱点を知り、戦略を取るといった使い方があります。

ただ自分の事だけに焦点を置いて、状況を改善する時以外にも、誰かと自分と比較する場合にも用います。

「己を知る」を使った例文

「己を知ることができたおかげで、周りに振り回されない人生を送ることができるようになれた」自分の好きな事や得意な事、嫌いな事や苦手な事について深く理解できるようになったおかげで、流行に振り回されずに、自分の好きな事に時間や労力を費やしていけるようなれた。

おかげで、心から充実した人生を送る事ができたというように、自分の気持ちを第一に考えて生きられるようになれば、人間関係や情報化社会といったストレスからも解放されるのです。

「己を知る」の例文1

「己を知る事の大切さを子供にもしっかり伝えていきたい」

自分の長所や短所、得意分野や苦手分野について深く理解しながら、進路を決めていく事の大切さを子供にしっかり伝えてあげる事が大事だと解いています。

子供時代に自分の得意分野や好きな事を伸ばす事ができるようになれたら、若い時から才能を伸ばしてあげる事ができます。

このように、己を知る事は、人生においてとても大切な事なのです。

「己を知る」の例文2

「己を知ることをおろそかにしていたために、自分が望まぬ方向へ向かっていた」

自分が本当に望んでいる事は一体何なのか?何をやり遂げたいのか?何をしていたら充実した日々を送る事ができるのか?といった点をおろそかにしていたがために、自分が望まぬ方向へと向かっていたといった反省文です。

このように己という自分自身を知る努力をしていないと、夢や希望にたどり着くまでに遠回りをしてしまうのです。

大切な事は、日々生活しながらたまに立ち止まって、自分が今進んでいる方向がもしも間違っていたら、自分の心の中に問いかけながら、波動修正を行う事が大切です。

「己を知る」の例文3

「強敵とバトルして負けてしまいました、この試合で己を知る事ができてよかったです」

大変強い相手と試合をして負けてしまいましたが、この試合によって、自分の力量を測る事ができてよかったという事です。

このように誰かとバトルしたり、比較する事によって、相手の長所と短所だけでなく、自分の長所と短所についても推し量る事ができるから、己を知る良い機会となる場合があります。

誰かと対戦したり比較する場合には、必ず自分の力量も試されるので、己を知って自分にマッチした戦略を組んでいかないと負けてしまうのです。

「己を知る」の英語と解釈

“Know thyself”英語で己を知るの表現は、“Know〜”知る、“thyself〜”自分自身、なんじ自身となります。

“Know thyself”とは、ギリシアのアポロン神殿の入り口に刻まれた古代ギリシアの格言です。

七賢人が、アポロン神殿に集まって、「汝自身を知れ」「度を越すな」という文字を刻んだ事から由来しています。

己を知れとは、自分の行為や道徳、思考を理解して、他者も同時に理解しなさいといった格言なのです。

「己を知る」の類語や類義表現

己を弁える、汝自らを知れ、如実知自心、程える、柄に合う、妥当、身の程を知る、身分相応、分を弁える、順当、分を知る、己を律する、身の丈を知る、自省などがあります。

「分を弁えて生活しないと、セレブに憧れていては身が持たない」

世間ではセレブな人達のライフスタイルがもてはやされていますが、普通のサラリーマン家庭の人が、セレブに憧れて背伸びして生活していたら、お金が足りなくなってしまいます。

借金をしてまでも、ゴージャスな生活をしていたら大変な事になるといった教訓です。

この場合も、己を知る事の大切さが伺えますね。

「柄に合う人と付き合わないと、無理が生じてすぐに破局を迎えてしまう」

自分にマッチした人と付き合っていないと、無理して柄が違う人と付き合っていても、すぐに破局が生じてしまうといった教訓です。

自分の柄に合う人とは、一体どんな人なのか?といった事を知るためには、まずは己を知る事が大切なのです。

意味と使い方
意味解説辞典