この記事では、「礼儀」と「礼節」の違いを分かりやすく説明していきます。
「礼儀」とは?
人が社会生活の中で、秩序を維持するために守る必要がある行動様式が「礼儀」です。
人間が社会の一員とし、暮らしていくためには欠かすことができません。
そのため、子供の頃から、親や周りの大人から「礼儀」を教わるものとなります。
「礼儀」と同じような意味を持つ言葉には、「マナー」や「エチケット」をはじめ、「行儀」や「作法」、「風儀」、「おり屈み」などがあります。
「礼儀」の使い方
「礼儀」を用いた言葉には、「礼儀作法」や「礼儀正しい」、「礼儀知らず」といったほか、「礼儀が崩れる」、「礼儀を守る」、「礼儀を欠く」、「礼儀として」などがあります。
「礼節」とは?
「礼儀」と節度を意味する「礼節」。
「礼儀」と節度を伴って初めて「礼節」となります。
「礼儀」とは異なり、「礼節」の場合、単に表面上で美しい作法などを行うことができるだけではなく、内面的にも相手のことを敬っていることがポイントです。
そのため、表面だけで美しい作法を行っていても「礼節」とは言えません。
必ず、一方的に押し付けるのではなく、相手のことを思いやり、敬ってこそ、「礼節」となります。
「礼節」と同じような意味を持つ言葉には、「礼」や「風儀」、「折かがみ」、「礼法」、「礼式」などがあります。
「礼節」の使い方
「礼節」の場合、「礼節を知る」や「礼節を重んじる」、「礼節を心得る」、「礼節を磨く」などといった使い方となります。
「礼儀」と「礼節」の違い
人間が社会の中で暮らしていくうえで欠かすことができない「礼儀」。
「礼儀」を持つことで、お互い、気持ち良く社会生活を送ることが可能となります。
そんな、「礼儀」に節度のある態度を伴うものが「礼節」です。
「礼節」には、表面上の作法だけではなく、心から相手のことを敬い、考えている気持ちが含まれる言葉となります。
この気持ちにおいて、違いがある「礼儀」と「礼節」となります。
「礼儀」の例文
・『私の両親は、子供の頃から礼儀には口うるさい人でした。』
・『息子が連れてきた彼女は、礼儀作法もよく、非常に美しい女性でした。』
・『どれだけ美しい女性でも、礼儀を欠く女性を好きになることはできません。』
・『小さいのに靴をそろえ、しっかりと挨拶できるなんて、なんて、礼儀正しい子供だろう。』
「礼節」の例文
・『両親から、礼節を大切にするようにと教わりました。』
・『礼節を心掛け行動することができる人は、本当に素晴らしい。』
・『結果、彼は日ごろから礼節を欠いていたせいで、取引先の相手を怒らせてしまいました。』
・『ビジネスマナーとして、礼節を持つことは非常に重要なことです。』
まとめ
以上のような違いがある「礼儀」と「礼節」。
表面上のものではなく、心からの態度を伴う「礼節」は、節度のある行いとなり、その気持ちが相手に伝わり、より人間関係を良好にすることができるものとなります。