この記事では、「証左」と「証拠」の違いを分かりやすく説明していきます。
「証左」とは?
事実を明らかにするよりどころとなるものを意味する「証左」。
事実の裏付けとなる根拠といった意味となります。
あまり、一般的に用いられる言葉ではありませんが、時と場合によって、効果的に用いる事ができる言葉が「証左」の特徴です。
また、「左」といった漢字が用いられていることから「右」を用いた言葉もあるように思われますが、「証右」といったような言葉はありません。
「証左」の類語は、「裏付け」や「根拠」、「証」などとなります。
「証左」の使い方
「証左」を使用することで、硬い文章の作成などに効果的です。
小説などで「証左」を用いることで、文章が与える表現も変わってくる効果もあります。
ただし、「証左」は法律関係の場では用いることはできません。
一般的に「証左」は、「証左として」といった使い方のほか、「証左資料」や「証左的」といった言葉もあります。
「証拠」とは?
事実や真実を明らかにする根拠となるものを意味する「証拠」。
一般的によく用いられる言葉で、どのような場面でも用いることができる言葉となります。
「証拠」の類語は、「裏付け」や「根拠」、「証」など、「証左」と同じです。
「証拠」の使い方
日常的に用いられる言葉となる「証拠」。
もちろん、法律関係の場でも用いることができる言葉です。
「証拠」を用いた言葉には、「証拠隠滅」や「証拠不十分」、「証拠資料」、「物的証拠」、「証拠能力」など、様々な言葉があります。
「証左」と「証拠」の違い
「証左」も「証拠」もいわば、意味は全く同じです。
どちらも、事実や真実を明らかにする根拠となるものとなり、同じ意味として用いても問題はありません。
ただし、「証左」の場合、法律関係の場では用いることができず、また、あまり知られていない言葉ということで、相手にうまく意味が伝わらない恐れがあるといった点に注意する必要があります。
「証左」の例文
・『実際に調査しまとめた結果を証左資料として発表することにしました。』
・『夫の行動調査を行った結果、いくつもの浮気に繋がる証左が見つかりました。』
・『これを証左資料として提出させて頂きます。』
・『今回の成績アップは一生懸命、勉強し続けてきた証左に他ならない。』
「証拠」の例文
・『やっと、犯人に繋がる決定的な証拠をつかむことができました。』
・『夫の浮気において、状況証拠だけではなく、物的証拠もつかむことができたので、離婚することにしました。』
・『証拠隠滅の恐れがあるため、急遽、逮捕に至りました。』
・『つまみ食いをした証拠を残さないように注意する。』
まとめ
以上のように同じ意味を持つ「証左」と「証拠」になるため、その場に適した使い分けを行えば、特に問題のない言葉となります。
1つ注意が必要なことは、「証左」は、法律関係の場では用いることができないという点のみです。