この記事では、「束縛」と「愛情」の違いを分かりやすく説明していきます。
「束縛」とは?
「そくばく」と読み、思想や感情、行動などに制限を加えて自由を奪うことを指します。
恋愛においては、恋人の自由を奪って、思い通りにしようとする行動のことをいいます。
具体的には、異性との交流に口を出すこと、相手の状況などを考えずに、メールや電話への返信を求めること、何をしているのか、どこにいるのか詮索することなどの行動があります。
恋愛だけではなく、親子間や上司との関係などでも「束縛」されることがあります。
「束縛」の使い方
「束縛する」、「束縛される」というように、自由を制限したり、されたりしたときに使用します。
「束縛感」や、「社会的束縛」、「束縛条件」など、組み合わせて使用することもあります。
「愛情」とは?
「あいじょう」と読み、深く愛し、いつくしむ心のことです。
又は、特定の相手を慕う心をいうこともあります。
何かや誰かに「愛」の気持ちをそそぐことを表します。
「愛情」の使い方
「愛情を」、「愛情のこもった」、「愛情深く」などと、使います。
愛を誰かに伝える時や、その愛の深さを表すときに使用することが多くなります。
「愛情ゆたか」や、「盲目的愛情」などと、組み合わせて使うこともあります。
「束縛」と「愛情」の違い
この2つの言葉は、どちらも目に見えないものなので、解釈が難しい言葉です。
意味は全然違いますが、はき違えやすいところがあります。
「束縛」は、相手を自分の思い通りにしたいところがあるので、自分のことを中心に考えている状態だといえます。
それに対し、「愛情」は、自分の為に相手に愛情をかける場合もあり、相手の為だけに愛情をかける場合もあります。
そのように、「束縛」は、自分中心、「愛情」はほとんどの場合は、相手を中心にしているといえます。
また、束縛する人は、相手に対し支配欲があるのに対し、愛情は欲というよりは、愛する気持ちを渡している状態です。
愛のない「束縛」の場合でも、束縛している本人は、愛しているから束縛すると考えていることがあります。
また、好きな人から束縛されているときは愛情だと感じていたけれど、嫌いになったとたん、同じ行動でも束縛だと感じるということもあります。
「愛情」があるために、「束縛」してしまうということはあり得ます。
ただ、「束縛」する理由が、不安解消なのか、支配欲なのか、愛情なのか、いろいろなパターンがあることから、「束縛」=「愛情」とはいえません。
「束縛」の例文
・『大学に入って、試験の束縛が無くなり、青春を謳歌しています』
・『親からの束縛から逃れたいので、一人暮らしをすることにしました』
・『彼女からの束縛が強すぎて、だんだん嫌になってきました』
「愛情」の例文
・『保育士を目指す理由は、愛情を持って小さな子どもに接し、成長を見守りたいからです』
・『この絵には、画家の自然への愛情が詰まっている』
・『愛情を注いで育ててくれた両親に感謝しています』
まとめ
「束縛」と「愛情」は違う意味の言葉ですが、はき違えやすいところがあります。
相手への要望が、愛情表現なのか、束縛にあたるのかの線引きも難しいものがあります。
受け手側がどのように感じるのかも重要です。