「堕落」と「怠惰」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「堕落」と「怠惰」の違いとは?違い

この記事では、「堕落」「怠惰」の違いを分かりやすく説明していきます。

「堕落」とは?

「堕落」【だらく】とは、節操を失い、落ちぶれた生活を送るようになることです。

また、物が「墜落」【ついらく】することも意味します。

漢字の「堕」は怠けること、崩れることを意味し、「落」は、下に落ちることを表すほか、おちぶれることを意味します。

これらの漢字を組み合わせた「堕落」「規律ある生き方を怠ったため、立場や良い暮らしを失い、みじめな状態になること」を表しています。

「堕落」は、人の生きざまについて、健全さを失い、態度や暮らしぶりが劣悪な状態になることを示している言葉です。

欲望のままに生きる、規律を乱す、罪を犯す、といった低劣なふるまいばかりして、人として正しい道から外れてしまう状態を表しています。

類語は「不徳」【ふとく】、「腐敗」【ふはい】です。

「不徳」は人の道から外れていること、「腐敗」は考え方やおこないが人の道にそむいていることを意味します。

そのほか「堕落」と似ている言葉に「自堕落」【じだらく】があります。

これは、態度や暮らしぶりがだらしないことを意味します。


「堕落」の例文

・『彼はギャンブルにのめりこんで、すっかり堕落した生活を送っている』
・『昨今の堕落した政治を嘆く』


「怠惰」とは?

「怠惰」【たいだ】とは、だらけてたるんでいること、またはそのような態度や暮らしぶりをすることです。

漢字の「怠」「惰」は、どちらもなまけることを意味します。

また、「怠」はたるんでいること、「惰」は状態が続くことを指しており、これらの漢字を組み合わせた「怠惰」は、怠けてたるんだ態度を習慣的に取る、だらしない様子を表しています。

具体的には、するべきことを放置して怠けたり、時間を有意義に使わずだらだら過ごすことを指します。

類語には、「怠慢」【たいまん】「横着」【おうちゃく】「無精」【ぶしょう】などがあります。

「怠慢」はすべきことを怠るさま、「横着」は面倒くさがってすべきことをしないさま、「無精」は面倒くさがって動こうとしないことです。

「怠惰」の例文

・『せっかくの休日だったのに、一日を怠惰に過ごしてしまった』
・『いい加減に怠惰な生活を改めたらどうだ』

「堕落」と「怠惰」の違い

「堕落」「怠惰」の違いを、分かりやすく解説します。

「堕落」は節操を失い、落ちぶれた生活を送るようになること、人の道を外れた生きざまをするようになることです。

「怠惰」は、怠けていて態度や暮らしぶりがたるんでいること、だらしないことです。

「堕落」は規律や健全さを失い、人の道を踏み外すほど低劣な生きざまを表しています。

対して「怠惰」は、単に怠けてだらしない様子を指しているだけです。

「怠惰」は、たるんでいる、すべきことから逃げている状態で、程度に差はあるものの人の道を踏み外すほど劣悪な態度ではないところが「堕落」と異なっています。

しかし「怠惰」な生き方を続けていると、生活が支えられなくなり、人生が「堕落」してしまうかもしれません。

まとめ

「堕落」「怠惰」は、どちらもネガティブな意味を持ち、ニュアンスがどことなく似ています。

その違いは「怠惰」より「堕落」のほうがネガティブな意味合いが強い、という風に覚えておくとよいでしょう。

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