「機能不全」とは?意味や使い方を解説

四文字熟語

「機能不全」について

「機能不全」「きのうふぜん」と読みます。

「機能」は読めてもいざ書こうと思うと漢字が浮かんでこないことがあるので、これを機に覚えておきましょう。

「機能不全」の意味とは

「機能不全」の意味と言葉の成り立ちについて紹介します。

「機能不全」の意味

「機能不全」の意味は「何らかの不具合が生じてそのものごとの本来の働きが不完全になること」です。

今迄スムーズに動いてきたものごとが、何かをきっかけにうまく働かなくなってしまった時に使います。

「機能不全」は社会的な組織やあらゆる団体だけではなく、機械やシステム、更には人の臓器に対しても使えます。

対象とするものを選ばず、活動や働きがうまくいかなくなってしまった時に使える言葉です。

「機能不全」の言葉の成り立ち

「機能不全」「機能+不全」で成り立っている四字熟語です。

「機能」「そのものに備わっている働き」「全体に対してその部分が担っている役割」という意味があります。

「不全」「そのものの活動や機能が不完全なこと」という意味です。

「不全」というと「心不全」という死につながる言葉をイメージしますが、実は「不完全なこと」であり「完全に働かない状態」ではありません。

因みに医療業界では「心不全」「心臓の働きに問題があること」であり、「心臓発作」とは違います。

これらの意味が組み合わさり「そのものが担っている役割が不完全になってしまうこと」という意味になったのです。

「機能不全」の言葉の使い方

「機能不全」は組織や機械、臓器など幅広く使われます。

最近話題になっている使い方が「機能不全家族」です。

これは、子供から見て家族として機能していない家庭で、適切な保護が受けられない状態を表しています。

今話題の虐待を受けたり、育児放棄をするなど保護者が責任を果たしていない時に使われます。

「機能不全」を使った例文

「機能不全」を使った例文と解釈を紹介します。

「機能不全」の例文1

「銀行のサーバーダウンによりあらゆる金融取引が機能不全になっている」

銀行ではサーバーがダウンするとお金の動きが全く把握できなくなります。

ATMはもちろん、投資や外貨取引にも影響を与え、窓口が大混乱している様子を表していす。

「機能不全」の例文2

「キャプテンが不在でチームが機能不全に陥ってしまった」

スポーツではキャプテンの存在が重要になります。

事情があってキャプテンが出場できなかったことでチームの司令塔がいなくなり、プレイが乱れてしまったことを表しています。

「機能不全」の例文3

「彼は腎機能不全により透析を受けている」

腎臓の機能が低下すると身体の老廃物が排出できなくなり、人工透析を受けなければなりません。

1日何時間もに及ぶ治療で大変な様子が伝わります。

「機能不全」の英語と解釈

「機能不全」にはシーンにより様々な英訳がありますが、主なものは以下の2つです。

「dysfunctional」

“dysfunctional”「臓器や組織などの機能不全」を表します。

“He came from a dysfunctional family”(彼は機能不全家庭で育った)となります。

「malfunction」

“malfunctio”「機械などの故障による機能不全」を表します。

“A malfunction occurred in that sysytem”(システムが機能不全になった)となります。

「機能不全」の類語や類義表現

「機能不全」の類語は以下の通りです。

「機能麻痺」

「きのうまひ」と読みます。

意味は「身体の神経がしびれて感覚がなくなること」「ものごとの通常の働きや動きが停止すること」です。

「膠着状態」

「こうちゃくじょうたい」と読みます。

意味は「ものごとの状況にほとんど動きがなくなること」「2つのものごとがくっついて離れにくくなること」です。

四文字熟語
意味解説辞典