この記事では、「厳密」と「正確」の違いを分かりやすく説明していきます。
「厳密」とは?
間違いや手落ちなどがないように細かな点まで厳しく確認する、チェックすることを意味する「厳密」。
「厳密」は全く隙が無い状態となります。
「厳密」の「厳」には、容赦がない、厳しい、といった意味があり、「密」には、隙間がないといった意味があります。
その漢字からも、どれだけ厳しく隙間がないほど確認することを意味する言葉なのかということがわかります。
そのため、「厳密」の類語には、「精密」や「綿密」、「細密」、「詳密」など、「密」を用いた言葉が多く、そのほか、「厳重」や「厳正」、「厳格」など「厳」を用いた言葉もたくさんあります。
また、「厳密」の対義語は、大雑把を意味する「疎漏」です。
「厳密」の使い方
「厳密」には、「厳密な検査」や「厳密な判断」、「厳密な調査」などといった表現方法のほか、「厳密に言えば」や「厳密な意味で」などはよく用いられる表現方法となります。
「正確」とは?
正しく確かなこと、事実で少しも間違いのないことを意味する「正確」。
不特定多数の多くの人が見ても、十分である、間違っていない、と判断されるものが「正確」となります。
「正確」の類語には、「正しい」や「確か」、「適正」、「妥当」、「明確」、「詳しい」などがあり、対義語は、「正確」に「不」を付けた「不正確」となります。
「正確」の使い方
「正確」には、「正確な時刻」や「正確な記録」、「正確な記憶」、「正確な地図」、などがあり、質問に対し、「正確です」と応える表現方法もあります。
「厳密」と「正確」の違い
同じ間違いなどがなく確かなことを意味する言葉ですが、その厳しさに大きな違いがあります。
「正確」に比べ「厳密」の方がより厳しいチェック体制が整えられていることになり、「正確」は、「厳密」に比べるとややいい加減なものとなります。
そのため、「正確」と聞いても、「厳密」に比べるとそれほど確かなものではないと言えるのです。
「厳密」の例文
・『あなたが言った内容は、厳密に言えば少し間違った点があります。』
・『必ず、現道に調査した結果を報告してください。』
・『建物を建てるにあたり、厳密に土地の観測を行う。』
・『どうか、厳密な判断を下してください。』
「正確」の例文
・『買ってきた時計の時刻を設定するため、正確な時刻を教えてくれませんか。』
・『スーツを作るため、お店で正確な寸法を測ってもらいました。』
・『今はなしている内容すべてが正確な記憶であるか少し自信がありません。』
・『今起きている事実を正確にノートに記録しておいてください。』
まとめ
厳しさに違いがある「厳密」と「正確」。
「正確」に比べ、より厳しいものとなるのが「厳密」です。
そのため、時と場合によっては、面倒だ。
細かすぎる。
と言われることもあるため、注意が必要です。