乗り物を運転する人を指す言葉として「ドライバー」と「ライダー」があります。
どちらも一般的によく使われている言葉ですがどのような違いで使い分けられているのでしょうか。
今回は、「ドライバー」と「ライダー」の違いについて解説します。
「ドライバー」とは?
「ドライバー」とは「自動車を運転する人」を指す言葉です。
人が乗る乗り物にはいろいろなものがありますが「陸上を走行し座席に腰掛けて運転する乗り物を運転する人」を指すのが「ドライバー」です。
「ドライバー」は英語では「driver」と表記し「driveする人」を指します。
英語の「drive」には「家畜を追い立てる」というもともとの意味があり、そこから転じて「馬を追い立てて馬車を走らせる御者」のことを「driver」と呼ぶようになりました。
時代が下り自動車が発明されるともともと馬車の御者を意味していた「driver」が「自動車の運転手」を指すようになり、そこから転じて「人を移動させる乗用の大型機械に乗り込んで運転する」という意味で使われるようになりました。
現代では最も一般的な移動用機械である自動車の運転手を指す言葉として使われていますが、自動車以外にも電車など陸上移動用の乗り物を運転する人は「ドライバー」と呼ばれます。
「ドライバー」の使い方
・トラックのドライバーとして働く。
・ドライバー向けに安全運転講習会が開かれた。
・ドライバーのマナー向上は急務である。
・女性ドライバーが増加している。
「ライダー」とは?
「ライダー」とは「バイクに乗る人」を指す言葉です。
「ライダー」の英語表記は「rider」で「rideする人」を指します。
「ride」の意味は「何かの上に乗る」なので「rider」は「上に乗る人」という意味になります。
もともとの「rider」は「馬に乗る人」を指す言葉でした。
「馬の背に乗る」という外見上の様子が元になった言葉ですが馬に乗るという意味が浸透するとともに「ride」にも「乗る」という意味の他に「乗って操る」「操縦する」という意味が生まれてきました。
バイクが発明される時代になるとまたがって運転する様子が乗馬に近いことからバイクに乗る人を指して「ライダー」とよぶようになります。
現在ではこちらの意味のほうが一般的になっており「ライダー」といえば「バイク乗り」を指します。
「ライダー」の使い方
・二輪免許を取得しライダーの仲間入りをする。
・峠の茶店はライダーに人気の名店だ。
・ライダーが列をなしてツーリングしている。
・ライダーなら安全のために長袖ながズボンを着用すべきだ。
「ドライバー」と「ライダー」の違い
「ドライバー」と「ライダー」の違いは「運転時の姿勢」です。
乗車時に乗り物に設置された座席に腰掛けて運転するのが「ドライバー」、乗車時に乗り物にまたがって運転するのが「ライダー」です。
運転時の姿勢を考えると「ドライバー」はどんなの大きさの乗り物を運転する人にも使える呼称ですが「ライダー」は人がまたがれる程度の大きさの乗り物を運転する人に対してのみ使える言葉です。
まとめ
「ドライバー」と「ライダー」は似たような意味合いですが明確に区別された別の言葉です。
バギーやスノーモービルなどどちらの呼び方を使うべきか迷ってしまう乗り物もありますが、言葉の意味を正しく理解してふさわしい表現を使うようにしてください。