この記事では、「木の実」と「果物」の違いを分かりやすく説明していきます。
「木の実」とは?
木になる果実のことです。
果実とは、種を作る植物の子房が発達・変化したものです。
種子を含んでいます。
たとえば、モモです。
モモはスーパーなどで購入することができ、まるまる1個を購入したことがある人もいるでしょう。
缶詰の場合は種子が取り除かれていますが、まるまる1個を購入すると、柔らかい食べる部分と、その中心の固い部分で構成されていることがわかります。
これらは、子房や胚珠などが変化してできたものです。
モモの場合だと、皮も、柔らかく食べられる部分も、中心にある固い部分も、すべてを含めて果実といいます。
シイの実も木になる果実の一種です。
シイはブナ科の植物の一種です。
固い殻に覆われており、その中には胚乳や胚芽などが含まれています。
人間が食用にしてきた歴史があり、現在でも食べられています。
また、野生動物にはシイの実を好んで食べるものがいます。
「木の実」の使い方
木になる実を指して使用する言葉です。
木になるものなら、人間が食べるものも、そうでないものもいいます。
しかし、多くの場合は硬く果汁が少ないものを指して使用されます。
「果物」とは?
「果物」には4つの意味があります。
1つめは、木や草などになる、汁が多く、甘い味のする実です。
これにあてはまるものには、キウイ、リンゴ、モモ、ナシ、サクランボなど、さまざまなものがあります。
2つめの意味は、 柑子の女房詞です。
女房詞は、室町時代ころから、宮中に従える女性が用いていた一種の隠語です。
3つめは、菓子、間食用の食物です。
ケーキやクッキーなどの菓子がなかった時代には、果物が現在でいう菓子やデザートのようなものにあたりました。
4つめは、酒のさかなです。
唐果物を指す場合があります。
「果物」の使い方
木や草になる、汁が多く、甘味のある、人間が食べる実を指して使用される言葉です。
その他の意味もありますが、それらの意味で使用されることは少ないです。
「木の実」と「果物」の違い
どちらの言葉も、木になる実を指していますが、使い方に違いがあります。
「木の実」は木になるものだけを指しています。
たとえば、リンゴ、サクランボ、ナシ、シイ、クリなどです。
汁が少なく硬いものを指す場合が多いです。
「果物」は木になるものだけでなく、草になるものも指しています。
草になるものには、イチゴやメロンなどがあります。
また、汁が多く、甘いものを指す場合が多いです。
「木の実」の例文
・『木の実を採取する』
・『動物が木の実を食べた跡』
・『木の実がたくさん落ちている』
・『木の実を食べるリスの様子がかわいい』
「果物」の例文
・『好きな果物はリンゴです』
・『果物をたくさん使ったタルト』
・『果物を使ってスムージーを作る』
・『果物を購入する』
まとめ
木になる実という点は同じですが、硬いものは「木の実」、汁が多いものは「果物」という傾向があります。