とんかつを食べに行くと、選択するのが、ヒレカツにするかロースカツにするかということです。
一般的にはロースカツよりもヒレカツには脂身が少ないので、脂肪を気にしている人はヒレカツを選ぶことが多いようですが、この「ヒレカツ」というのは「ヒレ肉」を使ったカツレツのことですが、この「ヒレ肉」とはどういうものでしょうか。
また、同じような意味で使われる「ヘレ肉」との違いはどこにあるのでしょうか。
この記事では、「ヒレ肉」と「ヘレ肉」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ヒレ肉」とは?
「ヒレ肉」とは、牛や豚の腰の中側にある「大腰筋」という細長い赤身の肉のことで、他の場所に比べると、通常は脂肪部分が少なく、柔らかいのが特徴です。
「ヒレ」というのは、フランス語系由来の「filet(filletと綴られることもあります)」から来ています。
日本でも同じ意味で「フィレ肉」ということもあります。
ちなみに「フィレ・ミニオン」というのは、ヒレの中でもしっぽに近い部分の小さな肉のことです。
一頭で取れる部分が少ないため、価格は、より高額になります。
「ヘレ肉」とは?
「ヘレ肉」とは、関西地方、特に大阪を中心とした近畿地方で使用される呼称で、意味としては「ヒレ肉」と同じで、牛や豚の「大腰筋」部分の肉のことです。
通常は、この地方での「方言」と認識されているが、メニューや看板等にも「ヘレ」と記載されているので、単なる方言よりも正式な言い方であるとも言えます。
なぜ、「ヘレ」なのかということですが、関西弁では「いいです」を「ええです」と言うように「い」という母音が「え」という母音に変化することが多いので、同じような変化で、「ヒレ」が「ヘレ」になったというのが有力です。
「ヒレ肉」と「ヘレ肉」の違い
「ヒレ肉」と「ヘレ肉」の違いを、分かりやすく解説します。
簡単に違いを説明すると「違いは全く無い」と言って良いでしょう。
「ヒレ肉」も「ヘレ肉」も、牛や豚の同じ部分の肉のことを言います。
したがって、基本的にはどちらを使用しても問題はありません。
ただ、「ヘレ肉」という呼称は近畿地方を中心とした地域で使用されているので、もし該当する地位域で注文する場合には「ヘレ肉」の方を使用した方が良いでしょう。
同様に、それ以外の地域では「ヒレ肉」と言えば間違いがないでしょう。
「ヒレ肉」の例文
「ヒレ肉」の例文は以下のようになります。
・『とんかつの種類であるヒレカツは、ヒレ肉をカツにしたものです』
・『ヒレ肉とロース肉の違いは、脂肪の多さだけではありません』
「ヘレ肉」の例文
「ヘレ肉」の例文は以下のようになります。
・『豚ヘレ肉は、串カツの基本メニューの一つです』
・『ヘレ肉のメニューは高いけど食べやすいですよ』
まとめ
この記事では、「ヒレ肉」と「ヘレ肉」の違いを、解説してきました。
とんかつの場合、ヒレカツには脂肪が少なく、繊維も細かいので食べやすく感じます。
ヒレ肉のイメージとしては、カロリーが低そうなのですが、実際にはヒレであるからカロリーが低いということはなく、どのような牛や豚であるかとか、調理の仕方によって大きく変わってくるようですので、注意が必要です。