この記事では、「クズ」と「グズ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「クズ」とは?
「クズ」には「屑」と「葛」の意味があります。
「屑」の意味は3つあります。
1つめは、ちぎれたり、破けたりして、役に立たないものです。
そのもの本来の役割を果たさないものをいいます。
裁縫をすると短い糸が出てきます。
短すぎると縫うのには利用できません。
役に立たないものなのです。
この糸は「糸クズ」といいます。
2つめの意味は、いいところを取った後の残り部分です。
野菜を調理するとき、硬い皮は取り除きます。
たとえば、ニンジンだと一番外側の部分が取り除かれ、残った部分が食べるいいところです。
取り除かれた皮部分は「野菜クズ」といいます。
3つめは、役に立たない人のたとえです。
1つめの意味は物についてですが、3つめは人を指しています。
「葛」の場合は、マメ科クズ属のつる性の多年草のことです。
空き地や道端などで繁殖していることがあります。
葉は三出複葉です。
ひとつひとつの葉は、やや丸みをおびており、葉の裏側には白い毛がはえています。
花は8月から9月ころに咲き、色は濃紺紫色です。
根はでんぷん質を多く含み、でんぷんを集めたものをくず粉といいます。
くず粉は、ごま豆腐やくずもちなどに利用されます。
「クズ」の使い方
役に立たないものという「屑」の意味で使用することが多いです。
料理をするときなら、野菜などの「屑」の意味で使用することもあれば、くず粉の「葛」の意味で使用することもあります。
「グズ」とは?
話し方や行動がのろのろしていて、はっきりしないこと。
また、そのような人です。
今から家族で出かけるところです。
しかし、一人だけがまだ着替えができていません。
パジャマを脱ぐにも、ボタンをはずすことができず時間がかかり、お出かけ用の服に着替えるのにも、なかなか頭や腕が通りません。
やっと着替えが終わったと思ったら、今度は靴を履くのに時間がかかります。
かかとを踏んで足がうまく入らない、靴紐をうまく結べないないなどして、時間がかかっています。
このさまは、行動がのろのころしているといえます。
このようなさまを「グズ」や「グズグズしている」ということがあります。
「グズ」の使い方
話し方や行動がのろのろしていて、はっきりしないさまを指して使用する言葉です。
話し方にも、行動にも使うことができます。
「クズ」と「グズ」の違い
2つの言葉は音が似ていますが、意味は異なります。
「クズ」は、破れたり、ちぎったりして、本来の機能を果たさなくなった役に立たないものです。
また、そのような人もいいます。
「グズ」は役に立たないという意味は含まず、のろのろしているさまをいいます。
「クズ」の例文
・『大量のクズが出た』
・『クズを片付ける』
「グズ」の例文
・『グズだといわれた』
・『グズなのは仕方がない』
まとめ
2つの言葉は音が似ていますが、意味は異なります。