「多種」と「多岐」の違いとは?分かりやすく解釈

「多種」と「多岐」の違いとは?違い

この記事では、「多種」「多岐」の違いを分かりやすく説明していきます。

「多種」とは?

種類がたくさんであるという意味です。

種類とは、ある基準に照らしあわせて、性質や形態などによって共通した分類をし、それぞれをまとまりにしたものです。

たとえば、ウサギ、キリン、ゾウ、マグロ、イワシ、チューリップ、サクラをあるまとまりに分けるとします。

ウサギ、キリン、ゾウは陸上動物、マグロ、イワシは魚、チューリップ、サクラは植物というまとまりに分けられます。

このまとまりが種類です。

また、同じ動物というまとまりの中でも、ウサギとキリンでは形態も性質も異なり、より細かくみれば、ウサギとキリンは別の種類ということになります。

こういった種類がいくつもあることを「多種」といいます。

パン屋にいくと、メロンパン、クリームパン、コロネ、食パン、クロワッサンなど、いくつもの異なったパンがあります。

いくつもいくつも種類があるさまを「多種」といいます。


「多種」の使い方

種類がたくさんであることを指して使用する言葉です。

たくさんとは具体的にいくつなのか、この言葉の意味には含まれていませんが、2つはたくさんとはいいません。


「多岐」とは?

道がいくつもにわかれていること、多方面に及んでいることです。

「岐」という漢字には、わかれる、えだみちという意味があります。

「岐路」などの「岐」です。

岐路は、本通りから分かれている道をいいます。

大本となるところがあり、そこから分かれているのです。

これと同じように、「多岐」も大本となるようなものがあり、そこからいくつもにわかれること、一つの物事が多方面に及ぶことを意味しています。

イラストを描く仕事をしている人のことで考えてみます。

この人は、絵本、雑誌の挿絵、アニメーション、漫画など、さまざまな作品を作っています。

イラストを描くという大本からいくつも枝分かれをして、さまざまな方面で活動しているといえます。

この場合は「活動は多岐にわたる」ということができます。

「多岐」の使い方

道筋がいくつもにわかれるさまを指して使用します。

「多種」と「多岐」の違い

「多」という漢字を使用しており、いくつもという意味合いがある点が似ている2つの言葉ですが、同じことを指しているのではありません。

「多種」は種類がたくさんであることです。

「多岐」はいくつもにわかれていることです。

「多種」の例文

・『多種をそろえる』
・『多種多様な食材を使う』
・『多種の物質を含む』
・『多種多彩なメイクを楽しむ』

「多岐」の例文

・『多岐にわたる収集品』
・『多岐にわたる業務をこなす』
・『展示している作品は多岐にわたります』
・『紹介された作品は多岐にわたる』

まとめ

おおい、たくさんという意味を持つ漢字である「多」を使用しており、どちらの言葉にもたくさんという意味合いがありますが、一方は種類がたくさんであること、もう一方は筋道がいくつもあることを指しており、2つの言葉は意味が違います。

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