この記事では、「施策」と「取組」の違いを分かりやすく説明していきます。
「施策」とは?
政策や対策を立てて、実際に行うこと。
政治などを行う際に実際にとる計画のことです。
「施」には、おこなう、ほどこしという意味があり、「策」には計画という意味があります。
政府や政党が何かを行う際には、まず計画を立てます。
計画なしに物事を行ってしまい、もしそれが失敗をしたら、国に大きな損失を与える可能性があります。
そのため、まずは計画を立てるのです。
これが政策です。
こうなったらいいと思い描いて楽しむものではなく、実際に行う計画をいいます。
その計画や、それを実際に行うことが「施策」です。
この言葉は、政治家や行政機関が行うものを指しています。
試験勉強をするときに、いつに何の勉強をするなど計画を立てることでしょう。
そして、これを実際に行います。
実際に行う計画ですが、これは「施策」とはいいません。
「施策」の使い方
政治家や行政機関などが、政策や対策を立てて、実際に行うことや、その計画を指して使用する言葉です。
それ以外の人や団体などが行うものには、あまり使用しません。
「取組」とは?
「とりくみ」「とりくむ」と2通りの読み方ができますが、ここでは「とりくみ」と読んだ場合を解説します。
「取組」には3つの意味があります。
1つめは、物事にあたるです。
受け止める、従事するといった意味になります。
たとえば「試験問題に取組」といった場合は、試験の問題を解こうとするといった意味になります。
試験問題から逃げずに、そのことに当たることです。
2つめは、組み合わせることです。
2つ以上のものを一つにまとめること、競技や試合で対戦相手を決めることをいいます。
特に相撲の組み合わせを指しています。
3つめは、信用取引で、売れ残と買い残の関係・状態です。
「取組」の使い方
いくつかの意味がありますが、物事にあたるという意味で使用することが多いです。
どのような物事なのかは、この言葉の意味には含まれていないので、仕事、環境保護、事故防止など、さまざまな事柄に使うことができます。
「施策」と「取組」の違い
前者は、政治家や行政機関が実際に行う計画を意味しています。
後者は、物事にあたることです。
計画ではありません。
政治家や行政が行うもの以外の事柄も指します。
また、組み合わせの意味もあります。
「施策」の例文
・『政府が施策をかかげる』
・『環境を保護する施策を進める』
・『高齢者を支援する施策』
・『子どもを守るための施策』
「取組」の例文
・『これまでの取組を紹介します』
・『事故件数減少のための取組』
・『屋外で炊飯に取組、みんなでおいしく食べた』
・『今までに挑戦したことがない取組』
まとめ
「施策」は政治家や行政などが行う計画を指す言葉です。
「取組」は物事にあたることで、政治家や行政機関などが行うもの以外の事柄も指しています。
そして、計画のことではありません。