悪口に関する表現は、いくつかあります。
この記事では、「面罵」と「罵倒」の違いを分かりやすく説明していきます。
シーンに合う言葉を、選んでいきましょう。
「面罵」とは?
面罵(めんば)とは、面と向かって罵声を浴びせること。
攻撃的な言葉を用いて、相手をやっつけることです。
怒り狂って、ののしるときに用いる表現です。
面罵は「面と向かって、悪口を言う」こと。
面は「顔」という意味もありますが、メンツという訳もあります。
メンツとは、その人のプライドのこと。
つまり相手のメンツやプライドが潰れてしまうような、激しい行いをすることが「面罵」になります。
人前で怒られてしまい、面目が丸つぶれになってしまう状況を「面罵される」といいます。
面罵はパワハラや誹謗中傷を受けた場合にも用いられます。
「あってはならないミスだと、社長が部下を面罵した」そして「スタッフの不手際について、入居者の家族から面罵を受けた」などがその一例です。
直接文句を言うことが「面罵」です。
「罵倒」とは?
罵倒(ばとう)とは、荒々しい言葉でののしること。
汚い言葉を並べて、相手をこき下ろすことです。
攻撃的な手をつかって、悪口を言うのが「罵倒」です。
罵倒には「悪口を言って、相手を倒す」という意味があります。
どうにかこうにかして、憎いと思っている相手をやっつけようとするのが罵倒です。
蹴る、殴るなどの暴力には走らないものの「言葉の暴力」で打ち負かそうとするのが罵倒になります。
「暴言を吐く」と同じようなニュアンスがあるので、賞賛されるようなシーンでは用いられない表現です。
罵倒はパワハラやモラハラなどを受けた時に使います。
具体的には「部下を罵倒し続けた上司は、パワハラが認められ懲戒処分となった」そして「あいつぐ罵倒や叱責によって、心身に不調があらわれた」などがあります。
つらい言葉の攻撃が「罵倒」です。
「面罵」と「罵倒」の違い
どちらも「ののしる」という共通の意味があります。
「面罵」と「罵倒」の違いを、分かりやすく解説します。
・より強いのは「罵倒」
「面罵」と「罵倒」はどちらも腹を立てる、怒るという意味合いがあります。
感情的になって、相手をののしることです。
使い分けが難しいのですが「面罵」と比べて、より攻撃的なのが「罵倒」。
「罵倒」には相手を引きずり下ろす、こけ下ろすという悪い訳もあるからです。
「面罵」も決していい言葉ではありませんが、反抗期のお子さんが親をなじるとき、顧客が企業に物申すときにも使われます。
「面罵」は相手の目の前で、大声で騒いで文句を言うこと。
「罵倒」は汚い言葉で相手をののしり、引きずり下ろそうとすることです。
まとめ
「面罵」と「罵倒」の違いを分かりやすくお伝えしました。
どちらも声高に文句を言う、叱るという意味があります。
「面罵」は面と向かってののしること。
そして「罵倒」は荒々しい言葉で誹謗中傷をまくし立てることです。
世の中には強い劣等感から、感情をむき出しにする人もいます。
ネガティブな感情に引きずられることのないように、いつでも冷静でいたいものです。