この記事では、「お伺いを立てる」の意味を分かりやすく説明していきます。
「お伺いを立てる」とは?意味
この言葉には2つの意味があります。
ひとつは、神仏に祈って、神仏の意志や予言などを願うことです。
もう一つは、目上の人などに指示を求めることです。
「お」は丁寧にする語になります。
「伺い」は、指示を仰ぐこと、神仏の意思や予言などを願うことという意味です。
「立てる」には明らかにするという意味があります。
「お伺いを立てる」の概要
何かを決めるときに、目上の人などの指示が必要になる場合があります。
勝手に行動をしてはいけないのです。
そのようなときに、この言葉が使われます。
商品の売り込みのことで考えてみます。
ある企業に商品の売り込みをする人がやってきました。
そのときに担当をした企業側の人をAさんとします。
Aさんは、特別何かの地位についているのではない一般社員です。
本来は、売り込みの人に対応する人が決まっていて、その人が対応をしているのですが、たまたまこのときにはその人がいませんでした。
そのため、Aさんが対応をしました。
話を聞いていると、なんだかその製品がよいものに感じられてきて、ぜひともわが社に入れたいと思うようになってきました。
また、Aさんは気が弱い人なので、断りにくいということもあります。
しかし、Aさん一人の考えで製品の導入を決めることはできません。
一般社員にそれを決める権限はないのです。
決めるのは、それを担当している人です。
製品を導入してもいいのか、Aさんは担当者に聞き、どうすればいいのか指示をもらう必要があります。
このときにAさんが、担当者の意見を聞くことが「お伺いを立てる」が意味するものです。
「お伺いを立てる」の言葉の使い方や使われ方
指示を求めるときに使用する言葉です。
指示を求める相手が目上の人の場合に使うことが多くあります。
おちゃらけて家族に対して使うこともあります。
子どもがお菓子を食べたいと思いました。
自由に手にできる場所にあるのですが、親にいわずに勝手に食べてしまうことはできません。
このとき子どもは親に対して「これを食べてもいいでしょうか」と聞きました。
親の指示を仰いだのです。
この行動が「お伺いを立てる」です。
親を尊敬していて使う場合もあれば、おちゃらけて使う場合もあります。
話し言葉としては頻繁には使われず、文書で使われることが多いです。
目下の人には使用しません。
上司、親、神仏などは自分よりも上の立ち場の存在です。
「お伺いを立てる」の類語や言いかえ
仕事の場でなら「上司の指示を仰ぐ」「上司の指示を求める」が似たような意味になります。
神仏に意思や予言を願う意味では「神仏のお告げを受ける」が似たような意味の言葉です。
まとめ
何かを決めるときに自分一人の判断で決めてはならず、目上の人などの意見を聞かなければならないことがあります。
そのときのことを指す言葉です。