でたらめや冗談で言ったことが現実になるということは意外にもあることです。
この記事では、「瓢箪から駒」の意味を分かりやすく説明していきます。
「瓢箪から駒」とは?の意味
『瓢箪から駒が出る』ともいわれることのあることわざですが、この意味は『思いもかけないことが現実となってしまうこと』を指します。
また『道理上あり得ない、とうていありえない』ということのたとえとしても使われる表現です。
別の表現としては『?から出た実』がイメージがしやすい代表例ではないでしょうか。
「瓢箪から駒」の概要
この言葉は『瓢箪』と『駒』という二つに分けられます。
『瓢箪』はウリ科の植物で、昔、酒や水を入れる入れ物として使われていました。
水などにつけて熟した(もしくは意図的に腐らせた)瓢箪の実の中にある種を取り除き、それを乾燥させたうえで、漆などを塗って仕上げます。
ツルの部分と実の部分が小さく口を付けて飲み物を摂取するのに適しているものです。
『駒』は『馬』のことを指しています。
つまり、大きなものなど入る余地もない瓢箪から馬の様な大きなものが出てくるという状態から『ありえないことが起こった』という意味になっています。
この由来は中国の伝説にあり、ある仙人が馬に乗って旅をしている時に場合によっては馬が邪魔になってしまうため、仙力で馬を自由に瓢箪に入れたり出したりしているのが広く伝わったとされています。
「瓢箪から駒」の言葉の使い方や使われ方
上記の伝説から『あり得ないことが実際に起きた』り『想像を大きく超えた結果が出た時』、『冗談で言っていたことが本当になった』など思いもかけないことが発生した時に使う驚きを表す表現になっています。
例えばクラスで全く目立たない男子生徒と学校の誰もが憧れるアイドルが実は交際をしていたという場合、まったく予想だにしていないことですので『まさか、彼と彼女が付き合ってるなんて瓢箪から駒だね』というように使います。
この表現はいいことと悪いことの両方にも使えはしますが、どちらかというとポジティブなサプライズを言い表す表現として使われることが多い傾向にあります。
また、一点注意しなければならないポイントとして『駒』をおもちゃの『独楽』という言葉にしてしまうことがあります。
これは完全な誤用でありますので十分気を付けましょう。
「瓢箪から駒」を使った例文(使用例)
・『成績が振るわなかったのに会社が全社員のボーナスをこれからの頑張りに期待するといって上乗せしたのは正に瓢箪から駒だった』
・『全く見向きもされなかった製品がまさかA社の一大プロジェクトに採用されたのは瓢箪から駒としか言いようがない』
・『いくら何でもそんな考えは瓢箪から駒でも出ないと実現しない』
まとめ
如何でしたでしょうか。
あり得ないことに対する驚きの表現に中国の仙人の逸話が使われていたのは意外ではないでしょうか。
就職活動をする際に受ける一般常識問題やSPI試験の言語分野の問題としてもよく『駒』と『独楽』をひっかけ問題として出すこともありますので、是非この機会にことわざの由来とともに頭の中にイメージを強く持っていただくことをお勧めします。